国家科学及技術委員会の呉誠文主任委員とフィリピン科学技術省のレナート・U・ソリダム大臣による第9回台湾フィリピン科学技術閣僚会合が8日、台北市内で開催された。国家科学及技術委員会の陳炳宇副主委員、フィリピン科学技術省のリア・ブエンディア副大臣が同席したほか、台湾とフィリピンの双方から専門家や研究者が招かれ、共同研究プロジェクトの成果報告を行った。会合終了後、台北駐フィリピン経済文化弁事処の周民淦代表(駐フィリピン中華民国大使に相当)とマニラ経済文化弁事処のコラソン・A・パディエルノス主席兼駐台代表(駐中華民国フィリピン大使に相当)が議事録に署名した。
今回の会議では、「火山・海洋・台風・地震」(Volcano, Ocean, Typhoon, and Earthquake:VOTE)、「医療・農業・人材育成計画」(Health, Agriculture and Training Initiative:HAT)、「台湾・フィリピン共同研究計画」(Joint Research Program:JRP)など、台湾とフィリピンが展開するいくつかの科学研究分野でのプロジェクトについて重点的に議論された。双方はこうした主要テーマについて意見を交換するとともに、2026年度の研究分野および協力方向についても検討し、台湾・フィリピンの科学技術協力を継続・深化させという共通目標を確認した。
台湾とフィリピンは2007年以降、交互に科学技術閣僚会合あるいは副大臣会合を合計9回開催してきた。双方はこれをプラットフォームとして、科学研究協力について議論し、両国間の人材交流を深めながら、今後の協力の可能性をさらに広げている。
なお、これに続いて台湾とフィリピンは10日、「畜産研究パートナー協力に関する協力覚書」に調印した。畜産研究において双方の資源と人材を投入し、両国の畜産業の安定的かつ長期的な発展の基盤を築くことを目指す。台北駐フィリピン経済文化弁事処の周民淦代表(駐フィリピン中華民国大使に相当)とマニラ経済文化弁事処のコラソン・A・パディエルノス主席兼駐台代表(駐中華民国フィリピン大使に相当)が署名し、農業部の杜文珍常務次長(事務次官)、フィリピン科学技術省のリア・ブエンディア副大臣、それに台湾の農業部畜産試験所、フィリピン科学技術省(DOST)農林水産天然資源研究開発審議会(PCAARRD)の代表らが立ち会った。