2025/12/17

Taiwan Today

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外交部の呉志中政務次長、「最先端チップの製造技術は台湾に残してグローバルな戦略地位確保」

2025/12/17
外交部の呉志中政務次長(副大臣)はこのほど、フランス通信社(AFP)のインタビューに応じ、世界規模のサプライチェーン(供給網)の再編と台湾の半導体産業の戦略的地位について語った。記事はその後、複数の海外の主流メディアによって転載された。(外交部)
外交部の呉志中政務次長(副大臣)はこのほど、フランス通信社(AFP)の台湾特派員アリソン・ジャクソン氏のインタビューに応じ、世界規模のサプライチェーン(供給網)の再編と台湾の半導体産業の戦略的地位について分析し、自身の見解を述べた。インタビューの内容は「台湾の外交部次長、最先端チップの製造技術は国内に残すと表明」(Taiwan to keep production of 'most advanced' chips at home: deputy FM)のタイトルで報じられ、その後、複数の海外の主流メディアによって転載された。AFPはフランスに拠点を置く世界三大通信社の一つ。世界150カ国に支局を持ち、6つの言語で国際ニュースを提供し、高い信頼性と国際的な影響力を誇る。呉次長の発言の概要は以下のとおり。
 
最先端チップの製造技術は台湾に残す
中国による軍事的圧力が強まり、グローバル・サプライチェーンは分断のリスクに直面している。そうした中で台湾は、「最先端」チップの製造技術を国内に残し、グローバル・サプライチェーンの中で「不可欠」で核心的役割を果たし続けている。我々はこれからも、最先端の技術が台湾に根を下ろし、半導体産業のエコシステムにおいて台湾が重要な役割を果たし続けられる最大限の努力をしたい。
 
半導体の生産拠点を海外へ移すことはリスク分散になるか?
半導体の生産拠点を海外へ移すことで、台湾のリスクを分散すべきだという意見もある。台湾はいままさにグローバル展開を段階的に拡大しており、例えばTSMC(台湾積体電路製造)は米国、日本、ドイツなどに工場を建設している。しかし、これらの海外投資は依然として台湾と密接に繋がっている。つまり、単に生産拠点を海外へ移すことはリスク回避に繋がらない。我々は本当の解決策は、戦争そのものの発生を防ぐことだと考えている。
 
台湾の半導体のエコシステムを海外で再現するのは困難
アメリカのトランプ政権は製造業の国内回帰を目指している。しかし、台湾の半導体産業のエコシステムを、他の国で完全に再現するのは非常に難しいことだ。それは、台湾が非常に特殊な「半導体製造文化」を持つからだ。TSMCはこれからもアメリカへの投資を強化するだろうが、最先端の製造技術と研究・開発の中核については、これからも台湾に残るだろう。
 
もし中国が台湾に対して攻撃を仕掛けたら?
アメリカやヨーロッパは自国の国益に基づいて動くことになると信じている。そして、アメリカと台湾の国益は、半導体産業、台湾海峡の平和と航行の自由など多くの点で一致している。台湾は、中国が一方的に主張する「核心的利益」であると同時に、アメリカにとっても「核心的利益」でもあるのだ。
 

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