林部長はまず、河野議員の一行の来訪を歓迎するとともに、河野議員がかつて日本の外務大臣を務めていたことから、「特に親しみを感じている」と述べた。また、台日関係は緊密で、両国の人々は家族のような感情を持っていると強調。高市早苗首相および歴代の複数の首相が、重要な国際会合の場において、台湾海峡の平和と安定の重要性を繰り返し強調してきたことに感謝した。そして、今後も台湾と日本が協力関係をさらに深化させ、インド太平洋地域の安全保障や経済・貿易分野などにおける課題の解決に共に取り組んでいけるよう期待を寄せた。
林部長はさらに、高市首相が打ち出した「重点投資対象17分野」は、頼総統が提唱する「五大信頼産業」と多くの共通点があるとし、これらの分野における台日の交流関係を一層深めていきたいと述べた。
これに対して河野議員は、前回の訪台は2014年1月のことであり、実に11年ぶりに台湾を再訪できたことを大変うれしく思うと語った。また、2024年に台湾から日本を訪れた観光客が延べ600万人を超え、今年は11月までの時点でそれを上回る台湾人観光客が日本を訪れていると聞き、台日間の人的交流が活発であることを喜ばしく思うと述べた。また、台湾の政府がこのほど、日本の福島県を含む5県産の食品に対する輸入規制を関税撤廃したことに触れ、今後、双方の経済・貿易分野における協力はさらに緊密になるだろうと期待を示した。
一行は24日に台湾に到着。その後、行政院の卓栄泰院長(首相)や台湾日本関係協会(台湾の対日交流窓口)の蘇嘉全会長を表敬訪問した。また、25日からはほかに元デジタル大臣の牧島かれん衆議院議員と元財務副大臣の藤川政人参議院議員が一行に合流した。