頼清徳総統は14日午後、米アリゾナ州フェニックス市のケイト・ガイエゴ(Kate Gallego)市長率いる訪問団の表敬訪問を受けた。台湾積体電路製造(TSMC)が先ごろアリゾナ州への追加投資を発表したところ、頼総統は、同社によるアリゾナ州への投資は台米交流の重要性を象徴するような成果であるとし、台湾の半導体サプライヤーが拠点を設けサービスを提供できるよう、フェニックス市が開かれたビジネス環境を整備していることに謝意を述べた。さらに、TSMCとそのサプライヤーが米国で長期的に発展することを期待し、台米間で二重課税を回避するための租税に関する取り決めを早期に締結したいとの意向を示した。
頼総統はまた、台湾と米国は民主的で自由という普遍的な価値を共有するとともに、科学技術、貿易経済、人材育成などの分野で強い絆を築いてきたと述べ、特に近年では米国が台湾の対外直接投資における投資先として40%超を占めるまでになっていると同時に、米国にとっても台湾は重要な貿易パートナーでありサプライヤーであると指摘。中でもTSCMによるアリゾナ州への投資は、単一の企業による事業展開というだけでなく台米交流を代表する成果であり、台湾のハイテクノロジーと半導体産業による世界展開にとっても象徴となるものだと語った。
さらに、頼総統は、人工知能(AI)の時代が急速に進む中、米トランプ大統領もアメリカの再工業化を進めるとともに世界のAI産業の中心とする取り組みを積極的に進めているところ、高度に整備された半導体とハイテクノロジーの生態系を備えた台湾はこれに参与する意欲と実力を備えていると述べ、アメリカの強いイノベーションの原動力と市場規模を組み合わせることで、ともに信頼できる非レッドサプライチェーンを構築すれば、台米間のさらなる経済協力と産業セキュリティーの強化が可能であるとの見方を示した。
台湾とアリゾナ州との協力について頼総統は、双方はいずれも人材育成と次世代間の連携を重視し、高等教育における協力を通じて、半導体やAI分野でのトレーニング、ジョイントディグリー、実習、研究での交流を進め、専門的な能力と国際的な視野を備えた次世代の育成に努めてきたと述べ、このような協力モデルは産業の実際のニーズに応えるのみならず、台湾とフェニックスの関係を単なる投資パートナーではなく、未来の人材を輩出する戦略的パートナーとしていると指摘した。
頼総統はまた、台湾は今後も全面的、多角的に米国との交流を推進し、二重課税を回避するための租税に関する取り決めを早期に締結し、TSMCやそのサプライヤーが米国で長期的に活躍し、アリゾナ州とフェニックス市における高収入の就業機会の創出と産業クラスタの整備につなげたいと期待を寄せた。
フェニックス市のガイエゴ市長は、今回の訪問団にはTSCMがアリゾナ州で拠点を置く選挙区選出のアン・オブライエン(Ann O'Brien)市議も参加していると指摘。TSMCが先ごろさらに工場拡張のため現地で土地を買収し、同社による投資は、外国からの対米直接投資としては過去最大のものとなっていると述べた。また、TSCMの成功はフェニックス市の成功でもあり、同拠点が利益を上げることは、現地の若年層に安定的な就業と自立の機会をもたらすものであり、米国在台協会(AIT、米国の対台湾窓口機関)による台米パートナー関係における尽力にも感謝したいとした。
また、ガイエゴ市長は、台湾のスターラックス航空(星宇航空)が今月内にも台北とフェニックスを結ぶ直行便を就航させ、チャイナ・エアライン(中華航空)とともに直行便を運行することにより、双方のつながりがさらに深まると述べ、これを後押しした頼総統にも感謝したいとした。フェニックス市民にとって、台北がアジアへの入り口となり、またビジネスと観光の目的地となることを期待したいとし、台湾の人々もフェニックスに旅行に訪れてほしいと語った。
ガイエゴ市長はさらに、アリゾナ州は台湾と友情で結ばれて数十年が経ち、フェニックス市と台北市と姉妹都市となってまもなく50周年を迎えるとともに、チャンドラー市が台南市と姉妹都市関係を築いたのも頼総統の台南市長時代であったと指摘した。
このほか、ガイエゴ市長は、双方は半導体だけでなく航空宇宙科学分野や飛行士の訓練での交流の歴史も長く、医療やバイオテクノロジーにおいても成果を上げていることを取り上げた。今後もフェニックス市は銀行や医療などさまざまなリソースを充実させ米国における台湾企業の発展に助力し、双方が民主とイノベーションという価値を共有しつつ人々の福祉に取り組み、2026年にはより大きな成果を上げることを信じていると述べた。