頼総統はまた、「地球規模の気候変動と地政学的リスクという二重の挑戦に直面する中で、災害は自然由来の場合もあれば人為的な場合もあり、単一事象であるケースもあれば複合型災害のケースもある」と説明。そのため自分は総統府内に「全社会防衛靭性委員会」(社会全体の防衛レジリエンス委員会)を設置し、中央・地方自治体、官と民の力を結集して、防災意識を社会の隅々にまで浸透させ、より強靭な国家の構築を積極的に進めていると述べた。
頼総統はさらに、「社会全体の防衛レジリエンス」の取り組みは今回のフォーラムのテーマと多くの点で一致していると指摘。つまりそれは、第一に「重要インフラの防護」であり、第二に「技術とデータの活用」であり、第三に「官民連携の深化」であると述べ、防災は政府のみの責任ではなく、民間団体や地域コミュニティとの連携が不可欠であり、平時からの訓練を通じて「防災」を国民全体のDNAとすることで、災害発生時には自助・共助の仕組みを即座に機能させなければならないと強調した。
頼総統は最後に、日本は成熟した制度設計と防災教育の経験を持ち、一方で台湾は技術の応用と柔軟な対応力に強いとした上で、人材育成、関連技術の研究・開発、重要物資の相互融通の仕組みなど、あらゆる分野で台日が緊密に協力し、継続的な交流を深めていくことに期待を示し、「台湾と日本が手を携え、両国のため、アジアのため、そして世界のために防災レジリエンスの模範を築いていきたい」と呼びかけた。
また、フォーラムに参加した高雄市の陳其邁市長は、台湾と日本の地理的環境を分析し、都市ガバナンスにおける重要な課題について論じた上で、例えば台湾で1999年9月21日の大震災後に制定された『九二一震災重建暫行條例』は1995年の阪神・淡路大震災を参考にした防災と制度設計に基づくものだと紹介。近年、防災体制がますます整備され、各種データの活用、政府間の調整、災害復興の経験が蓄積される中で、日本の地震対策や都市復興、特に対応メカニズムや制度調整は、台湾にとって大いに参考になると述べた。