台湾と米国は第1次トランプ政権下の2020年11月20日に初の「経済繁栄パートナーシップ対話」を開催。米国在台協会(AIT)と台北駐米経済文化代表処(TECRO)の主催により、双方間の経済問題について幅広い意見交換を行い、より緊密な関係を築くことを目指してきた。第6回となる「対話」は1月27日に開催され、米国のジェイコブ・ヘルバーグ国務次官(経済担当)と台湾龔明鑫の経済長(経済相)が、人工知能(AI)や半導体のサプライチェーン確保に向けた米国主導のイニシアチブ「パックス・シリカ宣言」と経済安全保障に関する協力文書に署名した。
頼清徳総統は記者会見で、今回の「対話」の議題が、①サプライチェーンの安全保障に関する戦略的連携、②クリティカルミネラル(重要鉱物)分野での協力、③第三国市場の開拓での協力、④二国間協力――という四大支柱に焦点を当てたものであったと国民に説明。また、今後の台米協力の「三大戦略」として、「経済安全保障の強化」、「イノベーション経済の構築」、「繁栄ある未来の発展」を挙げた。
頼総統はさらに、台湾は米国との協力を強化するだけでなく、各国との経済・貿易パートナーシップの深化にも引き続き取り組んでいくと強調。その具体例として、近年台湾が投資の重点としている東南アジア諸国と投資保証協定や二重課税回避協定の再締結を進めていること、昨年は英国と「貿易強化パートナーシップ協定(Enhanced Trade Partnership, ETP)」の枠組みに基づき、「投資」、「デジタル貿易」、「エネルギーおよびネット・ゼロ排出」の3分野の協定に調印したこと、日本とデジタル貿易分野の相互協力に関する新たな取決めに署名したことなどを挙げた。
その上で、政府が今後も「台米経済・貿易関係の深化」と「多様な技術配置体制の構築」という二つの目標を掲げつつ、台湾の産業が「台湾に根を下ろし、世界に展開し、全世界へ向けてマーケティングを行う」ことを後押ししていくことを約束。民主主義のパートナーと共に、次世代の繁栄を切り拓いていけることを確信していると述べた。