蕭美琴副総統がビデオメッセージを寄せ、台湾のジェンダー平等の取り組みとその成果について語った。(写真:外交部)
セントルシアのエマ・イポリット平等・労働・ジェンダー・社会正義・消費者問題担当大臣、セントビンセント及びグレナディーン諸島のLaverne Gibson-Velox家族・ジェンダー問題・障害者・労働安全衛生・労働担当大臣、それにツバルのEselealofa Apinelu駐フィジー高等弁務官といった中華民国(台湾)と外交関係を持つ国々の政府要人らも出席し、挨拶を述べた。会場にはこのほか、中華民国(台湾)と外交関係を持つ国々や近い理念を持つ国々の代表、国関係者やNGOのリーダーなど100名を超える来賓が参加し、熱気に包まれた。
台北駐ニューヨーク経済文化弁事処の李志強処長は開会のあいさつで、台湾はジェンダー平等の推進に積極的に取り組み、すでに相当の成果を挙げていると指摘した。また、アントニオ・グテーレス国連事務総長が今年の国際女性デーに際し、世界で女性が享受する法的な権利は男性のわずか64%に過ぎないと警鐘を鳴らしたことに触れ、台湾は各国とともにこの格差解消に取り組み、ジェンダー平等の推進に努めていくことを約束した。
ビデオメッセージを寄せた蕭美琴副総統は、台湾では2012年に「女子差別撤廃条約」(CEDAW)を国内法化して以来、国連が採択したその他の国際人権条約やその審査の仕組みを参考にしながら、関連の政策の策定や法改正を継続してきたと説明。さらに2025年にはジェンダーに基づく暴力(GBV)の防止や取締りに関するアクションプランを策定し、これを国家全体の発展戦略に組み込み、より安全で差別のない公共空間の実現を目指していることを紹介した。また、台湾は経済協力開発機構(OECD)が発表した2025年の社会制度・ジェンダー指数(SIGI)評価で世界6位、アジア1位に位置づけられたように、ジェンダー平等分野では世界をリードする地位を確立していることを強調した。蕭美琴副総統は続けて、台湾は今後もジェンダー平等に関する制度改革を推進し、国際社会と緊密に連携して、人権問題に対する台湾のコミットメントを具体的行動によって実践していきたいと伝えた。
セントルシア、セントビンセント及びグレナディーン諸島、ツバルの来賓はそれぞれ挨拶の中で、自国のジェンダー平等推進の進展と成果を紹介した上で、女性が平等な権利を享受することの重要性を強調した。また女性のエンパワーメントなど各分野において、台湾から協力や支援を受けていることについて感謝した。
この日のイベントでは、台湾出身で現在は米ニューヨークを拠点に活躍するヴィブラフォン奏者の蘇郁涵さんと、同じく米国で活躍するドラマーの呉玟葶さんによるジャズセッションが行われ、視覚と聴覚の両方から、台湾人女性のパワーを感じさせるパフォーマンスが披露された。会場には「台湾女性のパワー」をテーマにした展示も設置された。台湾の蘭(らん)の花を中心にしたメインビジュアルのしなやかな強さ、多様性、文化的つながりなどのイメージを通じて、台湾で行われているジェンダー平等の取り組みや司法改革、国際協力における重要な進展などを紹介した。また、来場者たちは蘭の花の形をしたカードなどに、女性のパワーに関するメッセージを記入。これを天上から吊り下げた紐に貼り付けて、吊り下げ装飾のようにし、女性の力が世界各地で花開く様子を表現した。
「台湾女性のパワーとカルチャーナイト」は、外交部がニューヨークで開催している今年の「台湾ジェンダー平等ウィーク」関連イベントのメインイベント。今年もこのイベントのほか、外交部と財団法人婦女權益促進發展基金会や、国連経済社会理事会(ECOSOC)特別諮問資格を有するNGO(非政府組織)である世台聯合基金会(World Taiwan Foundation、台湾人実業家らが組織したNGOで、米ニューヨークに本部を置く)とともに米東部時間3月12日午後1時より同基金会ニューヨーク本部で台湾をテーマにしたフォーラムを開催。衛生福利部の林静儀政務次長(副大臣)がオンラインで基調講演を行い、国内外の専門家や学者がジェンダー・ガバナンスやジェンダー平等の課題について議論した。さらに今年は台湾のNGOや地方自治体がニューヨークで30を超えるパラレルイベント「NGO CSW70フォーラム」を開催し、台湾がジェンダー問題を重視していることを国際社会に強く印象づけた。
これら一連の活動に加え、外交部は今年初めてイベントのメインビジュアルとスローガンを使い、ニューヨークの街頭広告を展開した。ニューヨークでは3月6日より、市内を走るタクシーのルーフ、バス停、地下鉄駅構内のデジタル看板などで、蘭の花をモチーフにし、「Her Rights, Our Pride」、「Taiwan Empowering Women」などのスローガンを配置したアニメーション広告を掲載。3月のニューヨークの街並みを「女性の力」(ウーマン・パワー)だけでなく、「台湾」でも彩ることに成功している。
ニューヨークでは3月9日から19日まで、第70回国連女性の地位委員会(The Commission on the Status of Women, CSW70)年次総会が開かれており、「台湾ジェンダー平等ウィーク」も同じ期間に開催されている。