仏グルノーブルで開催された第2回台仏科学研究会議に出席した国家科学及技術委員会(NSTC)の呉誠文主任委員。(写真:国家科学及技術委員会)
台湾とフランスは2023年に科学技術協力協定(STC)を締結。双方はこの協定で、①半導体と量子、②健康、③デジタル、④サイバーセキュリティと人工知能、⑤グリーン産業及びエネルギー、二酸化炭素削減、⑥航空宇宙及び海洋を6大領域に選び、台湾とフランスの科学研究における連携強化を優先的に行うことを決めた。また、この協定に基づき、定期的に会議を開催することを決め、第1回会議は2024年4月に行われた。
2回目となる今回の会議には、両国の主要な学術・研究機関および専門家・研究者100名以上が参加し、6大領域に焦点を当てた基調講演、パネルディスカッション、関係機関の訪問、テーマ別ワークショップなどが行われ、双方の科学研究における対話とパートナーシップが一層深められた。また、6大領域における具体的な協力の議題がまとめられ、これを今後の台仏科学研究協力の重要な基盤とし、強靭性と戦略性を兼ねた科学技術協力のネットワーク構築を目指すことが決まった。
この会議にはフランス国立研究機構(ANR)、フランス国立科学研究センター(CNRS)、フランス国立衛生医学研究所(INSERM)、フランス国立情報学自動制御研究所(INRIA)などフランスの主要研究機関が幹部を派遣して出席した。国家科学及技術委員会の呉誠文主任委員はこれを機に各機関の代表と会談し、フランスの科学研究のエコシステムの動向を把握するとともに、台湾の国家実験研究院(NARLabs)とフランス国立衛生医学研究所(INSERM)による協力覚書(MOU)締結に立ち会った。両機関はMOU締結を契機として、バイオ医療およびヘルステック(HealthTech)分野における協力を一層強化するという。
呉誠文主任委員はほかに、パリ=サクレー大学(UPS)を訪問し、同大学の学際的統合、産学連携、イノベーション推進および技術移転の仕組みについて理解を深めたほか、欧州最大級の科学博物館であるシテ科学産業博物館(Cité des Sciences et de l'Industrie)を訪れ、サイエンスコミュニケーションや展示活動の取り組みについて学んだ。
国家科学及技術委員会はこうした緊密な交流を通じて、今後も台湾とフランスの科学研究協力をさらに深化させていきたいとしている。