入塾式で挨拶を述べる外交部の陳明祺政務次長(副大臣)。(写真:外交部)
陳政務次長はあいさつで、台湾と日本は第1列島線の要衝に位置し、自由・民主主義・人権・法の支配といった核心的価値を共有し、科学技術や経済・貿易などの各分野で緊密に交流していると指摘。台湾積体電路製造(TSMC)が熊本に工場を設けたことは、両国の経済産業協力にとっての里程標であるだけでなく、強靭なサプライチェーンを共に構築しようとする具体的な決意の表れでもあると語った。
陳政務次長はまた、近年台湾はインド太平洋地域での布陣を強化し、「北は日本、南は新南向へ」という戦略を推進し、また「包括的かつ先進的な環太平洋パートナーシップ協定」(CPTPP)への加盟を積極的に目指していると説明。これにより日本など近い理念を持つ国々との連携強化を図り、地域の安定と繁栄を促進しようとするのが台湾の立場であると語った。
大陸委員会の邱垂正主任委員、僑務委員会の李研慧副委員長、日本台湾交流協会台北事務所広報文化部の荒木直哉部長、「安倍晋三研究センター」主任で「安倍政経塾」の塾長代行である李世暉氏、および塾生代表として新北市議会議員で台日ハーフの山田摩衣(やまだまい)氏が出席してそれぞれ挨拶した。
「安倍政経塾」塾長代行の李世暉氏は、この政経塾が「以国為念、以民為本、以誠為先、以行為証」(国を思い、民を本とし、誠を先とし、行動をもって証明する)を塾訓に掲げるとし、とりわけ安倍晋三元首相が生前最も重視した「至誠」の精神を強調した。また、各方面から集まった塾生32名が、講義を通じて学んだことを実際の行動へと転換することを期待した。
全塾生を代表して挨拶した新北市議会の山田摩衣議員は、日本の職人精神と、多様性を受け入れる台湾の包摂性が両国の友好を深める鍵になると指摘。現在世界で進むサプライチェーン再構築の下で、議員らは産業の国際展開を助け、インド太平洋の枠組みの中で機会を模索できるよう導くべきだと述べた。また、塾生たちは安倍元首相が持っていた国を守るという揺るぎない信念を模範とし、この目まぐるしく移り変わる情勢の中で、台湾と日本が互いに最も頼れるパートナーであり続けるよう努めるべきだと語った。
なお、入塾式では、来春に東京で初めてとなる海外講座を行い、台湾の塾生と日本の若手国会議員及び地方議員との交流のほか、高市早苗首相をはじめ日本のリーダーを数多く育成・輩出してきた松下政経塾を訪問する計画なども明らかにされた。