今年(2026年)3月26日から29日まで世界貿易機関(WTO)第14回閣僚会議(MC14)がカメルーンのヤウンデで開催された。台湾は、台湾のWTO加盟が承認された2001年の閣僚会議以降、必ず代表団を派遣して同会議に参加しており、11回目となる今回も行政院政務委員(無任所大臣)兼経貿談判弁公室総談判代表である楊珍妮氏を団長とする代表団をカメルーンに派遣する予定だった。しかし、カメルーン側は台湾の代表団に対して発給した非公式外交・政治用査証(COURTESY VISA)の国籍欄に「Taiwan, Province of China」(中国台湾省)と記載。台湾側は「台湾の地位を貶めるもの」とみなし、カメルーン及びWTOに抗議するため、同会議への台湾代表団の派遣を見送ることを決めた。この件に関して5月14日、米連邦下院の26議員が党派を超えて結束。WTO事務局のンゴジ・オコンジョ・イウェアラ事務局長宛てに連名で書簡送り、強い懸念を表明した。
米国下院歳入委員会貿易小委員会で民主党筆頭委員を務めるリンダ・サンチェス議員、共和党委員長のエイドリアン・スミス議員、および同委員会民主党副委員長のジュディー・チュー議員らを中心とする26名の超党派議員はこのほど、WTOのンゴジ・オコンジョ・イウェアラ事務局長宛てに書簡を送った。書簡では、台湾のWTO加盟以来、「独立関税地域」としての地位が一貫して尊重され、台湾が他の加盟国と同様に閣僚会議に全面的かつ平等に参加する権利を有してきたこと、その上で、カメルーンが発行したビザにおいて台湾を「中国台湾省」と表記したことは、台湾がWTOの「独立」した加盟エコノミーであるとの地位を暗に否定するものであり、これは台湾の正式加盟エコノミーとしての権利を損なう不当な対応であったと批判した。
さらに、これら26議員はWTO事務局に対し、6月3日までに以下の2点について回答するよう求めた。第一に、今後の閣僚会議において今回の事案が先例化しないよう、どのような措置を講じるのか。第二に、加盟エコノミーの権利が損なわれる事態を防止するため、書面によるガイドラインを策定したかどうか、である。
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これに対して外交部の林佳龍部長(外相)は、米国連邦議会の議員らによる揺るぎない支持に感謝するとともに、今後も近い理念を持つWTO加盟エコノミーと緊密に連携しながら、台湾が有する正当な権益と尊厳を守り抜く方針だと説明している。