日本とフィリピンは5月28日の首脳会談後の共同声明において、両国が国際法、特に国連海洋法条約(UNCLOS)の関連規定に従い、両国間の排他的経済水域(EEZ)及び大陸棚の海洋境界を画定するための正式交渉を開始することで合意したと表明した。この件に関して中華民国台湾外交部は3日、プレスリリースを発表し、日本及びフィリピン政府に対して、この交渉の過程及び結果等が台湾の主権に影響しないことを確認したことなどを明らかにした。プレスリリースの概要は以下のとおり。
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中華民国台湾外交部は本件に関し、台北駐日経済文化代表処および台北在フィリピン経済文化弁事処を通して、それぞれ日本政府及びフィリピン政府に対して次の確認を行った。
(1)日比両国による今後の交渉過程およびその結果が、わが国が国際法および国連海洋法条約(UNCLOS)に基づいて主張する主権に影響を及ぼさない
(2)わが国と日本が締結した「民間漁業取り決め」や、わが国とフィリピンが締結した「漁業執行協力協定」など既存の枠組みの運用にも影響を与えない
同時にわが国は日本及びフィリピン両国に対して、中華民国台湾が自国の領土および関連海域に対して主権を持つこと、また国際法および国連海洋法条約(UNCLOS)に基づく主権的権利を有することは「疑う余地がない」ことを明確に表明した。また、日比両国が境界画定交渉を予定している海域は、台湾東部沖の排他的経済水域(EEZ)と大きく重複していることを踏まえ、わが国は両国に対し、この事実を考慮し、わが国の権益に十分配慮するとともに、関連の交渉に台湾を含めるよう改めて要求した。
なお、本件に関して中華人民共和国外交部は6月2日、わが国の主権に関して誤った主張を展開した(※境界画定の対象海域は台湾東部沖に位置し、ゆえに中国のEEZや大陸棚が含まれると主張。交渉は「完全に違法かつ無効である」として日比両国に厳重に抗議した)。
これについて中華民国台湾外交部は改めて主張する。中華民国台湾と中華人民共和国は互いに隷属しない。中国は、日比間の排他的経済水域(EEZ)境界画定交渉に関するわが国の政策および立場について口を出す権利はもとより、台湾に代わって発言する権利も持たない。わが国は一貫して、わが国の領土の主権および海洋権益の擁護に努めてきた。中国が本件を利用して、「一つの中国」の原則を悪意をもって振りかざし、国際社会の認識を混乱させ、あたかも中国が台湾に対する主権や、台湾周辺海域の管轄権を有しているかのような「誤った印象」を国際社会に与えようとすることを非難する。さらには、中国が(台湾東部海域で)海警船による「法執行パトロール」を行ったり、軍事力を展開するなどして地域の平和と安定を損なおうとすることも容認しない。
今後も関連の動向を注視し、日本およびフィリピンとの意思疎通を継続することで、わが国の海洋権益および漁民の操業権益が十分に保障されるよう努めていきたい。