中華民国(台湾)と正式な外交関係を持つ友好国、パラオ共和国を公式訪問中の蕭美琴副総統は8日、パラオ国会議事堂中庭で演説を行い、今後協力をさらに拡大し次世代のために平和で、繁栄ある、民主的で自由なアジア太平洋地域を守っていきたいと述べた。蕭副総統はまた、ドローンの寄贈式典及びデモンストレーションなどにも出席。蕭副総統のパラオにおける一連の行程は、台湾とパラオが民主主義の価値観を共有し、さらも科学技術分野での協力を進め、持続可能な発展を推進する強固なパートナー関係にあることを示すものと見られている。
蕭副総統は同日午前、大統領オフィスを訪れ、スランゲル・ウィップス・ジュニア大統領を表敬訪問したのち、国会に移動して演説を行った。この演説は今回の訪問における公式日程の中でも最も重要なものの一つとされ、台湾とパラオの国交、民主主義国としての協力、および地域の平和と安定などのテーマに焦点を当て、理念を同じくする国々と手を携えて協力し続けるという台湾の確固たる立場が示された。パラオの現地メディアも取材に訪れ、両国の友好関係における重要な瞬間を共に見守った。
蕭副総統はさらにドローンの寄贈式典及びデモンストレーションに出席し、台湾が支援してきたパラオのテクノロジーの応用力や能力構築の成果を視察。台湾が寄贈したドローン設備が展示されるとともに、台湾のドローン産業の技術力と応用力が披露された。これは、台湾とパラオの協力が従来の援助からスマートテクノロジーやレジリエンス構築へとさらに拡大したことを象徴するもの。
外交部によると、ドローン産業は半導体に続く台湾の重要な戦略産業であり、頼清徳総統が推進する「五大信頼産業」の一つでもある。外交部では、同産業の強みを結集させ、頼政権が掲げる総合外交を推進するため、昨年にもドローン外交グループを立ち上げ、設備の寄贈から、交流、人材育成まで国交樹立国との協力を積極的に強化し、台湾をアジアにおける無人機民主サプライチェーンの拠点とする目標に向け取り組みを進めている。
外交部は、「ドローン外交」は過去の「半導体外交」の成功経験をもとに、台湾がドローンの研究開発、製造、およびサプライチェーンにおいて持つ優位性を生かして国際的な影響力を高めることを目指していると指摘。今後、国交樹立国に対し、台湾産のドローン設備を寄贈するだけでなく、関連する法規制、認証制度、操作訓練体制の構築についても支援を提供し、ウィン・ウィンの関係づくりを目指す国際協力の取り組み「栄邦計画」と組み合わせ、相手国の防災・救助、公共サービスなどの能力向上を支援していく方針だとしている。なお、外交部のドローン外交グループは、ドイツや米国においても国際見本市への参加や産業交流活動を行うなどし、世界のドローン産業チェーンにおける台湾の認知度を高める取り組みを推進している。
蕭副総統はまた、ガスパン州にも足を運び、台湾の援助により建設された第16期の道路改善工事完工式典に出席、ウィップス大統領とともに台湾とパラオのインフラ建設協力の成果を見届けた。今回完工した第16期工事は、主に同州の集落間の道路を改善するもので、従来の石や土の路面をコンクリートで舗装し、走行の安全性と利便性を大幅に向上させ、地方経済と観光の発展をさらに促進することが期待される。
さらに蕭副総統は駐パラオ技術団による農漁業協力の成果を視察。1984年に署名・発効した台湾・パラオ技術協力協定により、1985年にパラオ技術団が設立されてから40年以上が経過し、現在においては、野菜・果物の増産、家畜・家禽の生産・販売、水産養殖、沿岸漁業の資源管理、華語教育など多数の協力プロジェクトを実施しており、パラオの食料安全保障の向上、農漁業の持続可能な発展の促進、現地人材の育成などを支援している。
蕭副総統は、長年にわたり現地に深く根ざし活動してきた技術団メンバーの労をねぎらうとともに、協力成果がどのように現地コミュニティや住民の生活に浸透しているかについて理解を深め、台湾が専門技術によって取り組んできた国交樹立国の持続可能な発展の支援に関する具体的な成果を確認した。同日夜には、パラオの伝統的指導者による晩餐会に出席し、双方の国民の友情と文化交流の強化に努めたいと希望を語った。