2026/07/21

Taiwan Today

外交

イタリア上院が海外から一時貸与された美術品等を強制執行の対象外とする法案を可決、故宮展の実現にはずみ

2026/07/17
イタリア元老院は14日、海外から一時的に借り受けた美術品等が、イタリア国内での展示期間中に第三者によって差し押さえの強制執行や仮処分などの保全処分を受けることを防ぐための法案を可決した。台湾の国立故宮博物院等が所蔵する重要な文化財をイタリアで展示する際の法的保護となる。(外交部)
イタリア元老院(上院)は14日、海外から一時的に借り受けた美術品等が、イタリア国内での展示期間中に第三者によって差し押さえの強制執行や仮処分などの保全処分を受けることを防ぐための法案「Insequestrabilità delle opere d’arte straniere in prestito temporaneo」を可決し、国会での立法手続きを完了した。これにより、台湾の国立故宮博物院等が所蔵する重要な文化財をイタリアで展示する際の明確かつ安定した法制上の保障が整備され、台湾とイタリアの文化交流に新たな1ページが開かれることとなった。外交部の林佳龍部長(外相)は、この法案の成立を高く評価するとともに、長年にわたり法案の成立に尽力してきたイタリア与野党の台湾に友好的な議員らに対し、最大限の敬意と謝意を表した。
 
この法案は2002年6月に初めてイタリア国会に提出された。台湾の貴重な文化財をイタリアで展示し、台湾とイタリアの文化交流促進を目指すというのが目的で、その後、5立法期(1期あたりの議員任期は5年間)、24年間に及ぶ取り組みの結果、今年2月に代議院(下院)で、7月に元老院(上院)でそれぞれ法案が可決された。今後、イタリア大統領の署名・公布を経て、『イタリア共和国官報』への掲載から15日後に正式に施行される。
 
台湾の国立故宮博物院が所蔵する文物の多くは、中華民国(台湾)政府が中国大陸から運び出したものだ。そのため、これらの美術品を海外の文化施設等に貸し出した場合、中国当局がその所有権を主張し、美術品を差し押さえる可能性も否定できない。このため台湾は、故宮等の文物の一時貸与を希望する国に対して、差押えなど強制執行の対象外とする法的保護を求めている。例えば日本でも2011年に「海外の美術品等の我が国における公開の促進に関する法律」(海外美術品等公開促進法)が採択され、2014年に東京及び福岡での故宮展が実現した。
 
外交部は15日に発表したプレスリリースを通して、「台湾とイタリアは自由、民主主義、人権といった普遍的価値を共有している。また、台湾はインド太平洋地域において、民主主義と文化的価値を守るための重要な拠点でもある。台湾の政府はこれまで築いてきた良好な関係を基盤とし、今後もイタリアと幅広い分野で協力を深め、芸術及び文化方面での交流を通じて、強固且つ友好的なパートナーシップをさらに進展させていきたい」と伝えた。
 

 
 

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