欧州議会本会議は15日、欧州議会「欧州民主主義の盾特別委員会」(Special Committee on the European Democracy Shield、EUDS)がまとめた調査結果と提言を採択した。台湾の防衛レジリエンスと技術力を評価するとともに、台湾を含めた近い理念を持つ国々との連携強化を呼びかける内容が盛り込まれており、外交部の林佳龍部長(外相)はこれを歓迎し、感謝するとしている。
この調査結果と提言は、台湾をシチュエーション・アウェアネス(状況認識、SA)分野における重要なパートナーと位置付けるとともに、台湾が民間防衛やレジリエンス(強靭性)向上のための大規模演習を定期的に実施し、頻発する中国によるグレーゾーン攻勢への対応力を高めていることを評価している。また、社会全体のレジリエンスを高めるために行われる台湾の実践経験は、EUが危機への備え(Preparedness)という概念を発展させ、「欧州民主主義シールド」の総合的な実効性向上に役立つとの認識を示した。さらに、台湾が世界のハイテク産業をリードし、中国によるハイブリッド攻撃や情報操作に長年対応してきた豊富な経験を持つことにも言及し、台湾を含め、日本、韓国など東アジアの理念を共有するパートナーとともに、FIMI(外国による情報操作と干渉)への対抗や海底ケーブルの安全確保などの課題について、定期的な交流と協力の深化を図るようEU呼びかけた。
EUDSは2025年7月、初めてとなるアジア訪問で台湾を訪問した。同委員会のナタリー・ロワゾー委員長が代表団を率い、頼清徳総統、外交部の林佳龍部長および台湾の関係省庁を訪問し、社会のレジリエンス強化、FIMI対策、ハイブリッド脅威などの課題について意見交換を行った。
外交部は、欧州議会が台湾の民主主義のレジリエンスに関する経験を評価し、支持を表明したことに心から感謝するとした上で、「台湾は今後もEUおよび、近い理念を共有するその他のパートナーとの交流・協力を深め、権威主義国家による情報操作やハイブリッド脅威に共同で対抗するとともに、インド太平洋および世界の平和・安全・繁栄に一層貢献していきたい」としている。