新北地方検察署は、習近平氏や中国共産党政権を諷刺した台湾人のコメディアン、黄逸豪さんに不満を抱き、交通事故に見せかけて襲撃し、黄さんの公演を阻止しようとした台湾人5人を重傷害未遂などの罪で起訴した。実行犯の5人は、中国在住の中国人から指示されて黄さんを監視・尾行し、傷害計画を実行。この中国人から45万台湾元(約216万円)の報酬を受け取っていた。これを中国による「越境弾圧」だとみなす外交部は21日、「暴力や脅迫によって、台湾人の身体の安全と言論の自由を侵害しようとした。もっとも強い言葉で非難する」と訴えた。外交部の主張は以下のとおり。
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言論の自由は民主社会において、侵害することのできない基盤である。いかなる人も、意見を表明したことを理由に暴力による報復を受けるべきではない。中国側が金銭を提供して台湾の住民を買収し、尾行や位置情報の特定、交通事故の偽装といった犯罪行為を通じて、台湾の芸能関係者が舞台に立てないように仕向けたことは、極めて悪質な政治的言論封殺と言える。民主主義国である台湾は、国外の勢力が暴力と恐怖によって人々の身体の安全を脅かし、沈黙を強いようとすることを断じて許さない。
本件は、中国による「越境弾圧」の脅威が民主主義の社会にまで及び、個人への危害を通じて、人々に発言をためらわせる萎縮効果を広げ、社会における自由な表現と公共の議論の場を侵食しようとしていることを浮き彫りにするものだ。政府は、国家主権、民主主義と法の支配、そして国民の安全を断固として守り、法律に基づいて関係者の責任を追及していく。
外交部は改めて訴える。台湾の人々がどのように意見を表明し、自らの未来をどのように選択しようと、外部からの脅威や威圧による介入を決して許さない。これこそが、民主主義の台湾と独裁主義の中国との最大の違いだからだ。
国際社会は中国による「越境弾圧」を直視し、権威主義体制が民主社会の開放性と自由を利用して、脅迫、浸透工作、暴力的な迫害を行うことを決して許してはならない。中華民国台湾は今後も近い理念を持つ国々との連携を強化し、情報交換や関連のメカニズムを利用して「越境弾圧」をともに防止し、脅威にさらされている人々を保護するとともに、背後にいる指示役と実行犯の責任を適切に追及していく。民主主義国家が団結して協力してこそ、権威主義による暴力を効果的に抑止し、人々が恐怖にさらされることなく自由に生きる権利を守ることができるのだ。