頼総統は、年次総会が無事閉会したことを祝福するとともに、開幕式が台風襲来と重なったことに触れ、悪天候にもかかわらず遠路はるばる台湾を訪れた訪問団のメンバーが示した台湾への揺るぎない支持と深い友情に感謝の意を表した。また、10月28日にはチェコの「独立記念日」(ナショナルデー)であり、つまりチェコスロバキア独立108周年という歴史的節目であることに言及し、出席したチェコとスロバキアの議員たちに祝意を伝えるとともに、長年にわたり自由を守り、民主主義を擁護してきた欧州のパートナーに敬意を表した。
欧州「フォルモサ・クラブ」は2019年の設立以来、台湾と欧州を結ぶ重要な架け橋となり、双方のパートナーシップを深め続けてきた。頼総統は、欧州議会や各国の議会、さまざまな国際場裡で台湾を力強く支持し続けている議員らに感謝した上で、各人の発言、台湾支持の決議、連名書簡の一つひとつが、民主主義陣営の相互支援の力となっていると強調した。
頼総統はその上で、台湾は今後も国防投資を拡大し、自衛能力を高めると同時に、ハイテク産業で持つ強みを生かし、民主主義のパートナーと連携して、AI、ドローン、半導体などの分野で信頼できる民主主義陣営のサプライチェーンを構築していくと約束。そして、台湾と欧州が手を携え、双方が共有する普遍的価値を生産能力、イノベーション、レジリエンスの強化へとつなげていくことに期待を示した。
今回の年次総会の議長代行を務め、欧州議会の親台湾議員グループ副代表を兼ねるRihards Kols議員(ラトビア)は訪問団を代表して、今回の年次総会で採択された共同声明を頼清徳総統に手渡した。Kols議員は、「訪問団のメンバーはそれぞれ自国の国会では異なる意見を持つことも多いが、台湾問題については幅広い共通認識がある」と指摘。こうした共通認識が双方の関係に大きな力を与え、党派の垣根を越えるとともに、選挙や政権交代を経ても関係が継続する基盤となっていると説明した。
Kols議員は、今回訪問団が金門の坑道やかつての防御施設を視察し、関連する議題をさまざまな角度から理解するとともに、今なお人々の選択に影響を及ぼしている歴史を肌で感じたと述べた。また、これは遠く離れた場所から安全保障問題を論じる際、安全保障情勢が日常生活に直接影響を及ぼしている人々の存在を見落としがちであることを、改めて認識させるものだったと述べた。
Kols議員はまた、バルト地域から参加した訪問団のメンバーにとって、歴史、地理、自由の結びつきは決してなじみのないものではないと指摘。それぞれの置かれた状況は異なるものの、強大な隣国に左右されない未来を切り開こうとする決意は共通しており、欧州「フォルモサ・クラブ」はこうした理解を具体的な行動へとつなげ、国会間の交流、共同声明、継続的な連絡を通じて、台湾と交流し、台湾の声に耳を傾け、声を上げるパートナーを作っていると述べた。
Kols議員は、今回採択した共同声明について、今後さらに協力を深めるべき分野が盛り込まれていると説明。具体的には人工知能、ドローン、先端半導体、その他の重要技術分野における信頼できるサプライチェーンの構築を支持することや、台湾が提唱する「国際海底ケーブル・リスク管理イニシアチブ」への支持を改めて表明することなどが含まれており、こうした協力が欧州と台湾の安全と繁栄を強化することに期待を示した。