日本の高市早苗首相とドイツのフリードリヒ・メルツ首相は28日、東京で首脳会談を行い、会談後に共同声明を発表した。日独首相は声明を通して、台湾海峡の平和と安定を維持することの重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促した。高市首相は共同記者会見でも、欧州・大西洋地域とインド太平洋地域の安全保障は不可分であると改めて強調。一方、メルツ首相は「国連憲章」が定める武力行使の禁止原則は台湾海峡にも適用されると指摘し、関係国・地域に対して慎重な行動を求めた。日独両国の首脳が台湾海峡問題について強い懸念を表明したことは、台湾海峡の平和と安定の維持が国際社会の共通認識であり、共通利益でもあることを示すものである。外交部の林佳龍部長(外相)はこれを歓迎し、謝意を示している。
今回の共同声明では、東シナ海及び南シナ海の状況に深刻な懸念を表明したほか、世界のいかなる場所においても、力又は威圧による一方的な現状変更の試みに強く反対することが改めて確認された。また、重要鉱物に関する恣意的な輸出規制や報復措置等の経済的威圧の使用の増加に深刻な懸念を表明し、過剰生産能力と市場の歪曲につながる非市場的政策・慣行(NMPPs)に反対する姿勢を示した。
また、両国首脳は、日独関係が「プレミアム・パートナーシップ」であることを改めて確認するとともに、外務・防衛担当閣僚による「2+2」会合を早期に開催することで合意した。さらに、半導体、重要原材料、人工知能(AI)、エネルギー、無人システムなどの防衛産業等の分野で協力を推進し、サプライチェーンの強靱性を強化する方針を確認した。
こうした動きについて中華民国(台湾)外交部は、「台湾海峡の平和と安定は、地域の安全保障と国際社会の繁栄にとって不可欠な基盤であり、世界経済の安全保障やサプライチェーンとも密接に関わっている。台湾は『総合外交』の理念を掲げ、日本やドイツをはじめとする近い理念を持つ国々と各分野における交流・協力関係を引き続き深化させ、自由と民主主義、ルールに基づく国際秩序を共に守りながら、地域の平和、安定および繁栄の促進に取り組んでいく」としている。