2026/04/23

Taiwan Today

経済

台湾と独トルンプ社、「先進的なレーザー応用サービスセンター」設立で合意

2020/09/03
財団法人工業技術研究院と台湾機械工業同業公会、そしてドイツのトルンプ社が共同で、台湾に「半導体及び電子産業の先進的なレーザー応用サービスセンター」を設立することで合意した。写真は調印式の様子。後列右が王美花経済部長、左がドイツ経済弁事処のLimberg処長。(工業技術研究院サイトより)

第5世代移動通信システム(5G)と高性能コンピューティング(HPC)のビジネスチャンスにより半導体製造装置への需要が拡大していることを受け、経済部(日本の経産省に相当)技術処が重大案件として協力する中、台湾の財団法人工業技術研究院(ITRI)と台湾機械工業同業公会(組合)、そしてレーザー加工技術で世界をリードするドイツのトルンプ社(TRUMPH)が共同で、台湾に「半導体及び電子産業の先進的なレーザー応用サービスセンター」を設立することで合意した。年内の開設を目指す。
 
三者は2日に協力意向書(MOU)に調印、経済部の王美花部長(大臣)とドイツ経済弁事処のAxel Limberg処長が立ち会った。王経済部長は、台湾の産業に対する同センター設立の3つの大きな意義を指摘。第一に、半導体で現在、極端紫外線(EUV)を用いた露光装置という革命的な製造プロセスが登場する中、トルンプ社はステッパー最大手のASML社のEUV設備に対するレーザー光源のサプライヤーであるほか、レーザー光源や製造装置の売上高ではいずれも世界3位。このためトルンプ社の加入は台湾の産業にとって大きなパートナーを得たことに等しい。
 
第二に、トルンプ社が先進技術を持ち込み、台湾機械工業同業組合が顧客をもたらす中、工業技術研究院にはそれらをまとめる力がある。それによってもたらされる産業全体の技術サービス力が台南市(台湾南部)においてレーザー産業の集うクラスターの発展を促すほか、台湾のレーザー装置産業にも新たな契機をもたらす。
 
第三に、半導体製造の後工程のパッケージングでは損壊なくチップを切り出さねばならず、レーザー光源の良し悪しが加工の品質に直接影響する。しかし高性能のレーザー光源はコストが高く、メーカーの負担が大きい。また、テストを海外メーカーに依頼すると時間がかかるためビジネスチャンスを逃すことが多い。今回のサービスセンターが出来れば、高性能レーザー光源を導入する業者はここで直接テスト出来、時間を縮められる。
 
工業技術研究院・南分院(台南市六甲区)の呉誠文執行長は、台湾に投資する世界の大手企業の多くは台湾北部に拠点を設けるが、今回の「半導体及び電子産業の先進的なレーザー応用サービスセンター」は同研究院の南分院に入居すると説明、これが外国企業による台湾南部へのより多くの投資につながるよう期待した。

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