2026/01/12

Taiwan Today

経済

今年の「科学技術顧問会議」が終了、AIインフラ・科学研究・産業への応用などが議論の焦点に

2026/01/08
行政院(内閣)が主催する2026年「科学技術顧問会議」が6日と7日の2日間にわたって開催された。(総統府)
行政院(内閣)が主催する2026年「科学技術顧問会議」が6日と7日の2日間にわたって開催された。「科学技術顧問会議」は、国内外の産官学分野のリーダーで構成される「科学技術顧問」らを招集し、各省庁の代表らとともに2日間にわたり集中的な意見交換と議論を行うもので、行政院の卓栄泰院長(首相)が召集人(議長)を、行政院政務委員(無任所大臣)と国家科学及技術委員会の主任委員を兼ねる呉誠文氏が副召集人(副議長)を務める。会議には台湾の最高学術研究機関・中央研究院のトップである廖俊智院長をはじめ、日本の金出武雄教授、孔祥重院士(フェロー)、王宝貫院士、TSMC(台湾積体電路製造)の侯永清シニア副総経理、聯発科技(メディアテック)の蔡力行副董事長兼CEO、コロンビア大学工学部の張世富学部長、中央研究院資訊科学研究所の廖弘源所長、オークランド大学のドーン・フレッシュウォーター教授など、国内外の「科学技術顧問」が出席した。閉会式では、主席顧問である廖俊智院長が行政院の卓栄泰院長に対して会議の総括報告を行った。
 
■国内外の科学技術顧問らの専門的観点による台湾AI産業発展に向けた政策提言
今回の行政院「科学技術顧問会議」は、科学技術研究および国家発展におけるAIの中核的役割に焦点が当てられた。科学技術顧問らが国内外の重要なトレンドと実務経験を共有し、AIがすでに国の安全保障と経済競争力を構築するための中核になっていることが指摘された。その上で、先進的AIの開発及び運用により、次世代の科学技術、中小企業、ならびに主権AIの発展を牽引するとともに、公共の福祉に資する応用を推進するというビジョンが示された。また、会議の総括として以下の五つの重点戦略提言が行われた。
 
(1)AI計算基盤への投資を大幅に強化する。
(2)ハードウェア分野で台湾が持つ強みを生かし、海外のパートナーを厳選して次世代AIを共同開発する。
(3)国の安全保障と営業秘密を確保するためのAIデータ共有プラットフォームを構築する。
(4)次世代AI人材を大規模に育成・招聘する。
(5)公平・合法かつ実行可能なデータガバナンス環境を整備する。
 
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頼清徳総統は6日の開幕式に出席し、世界的なデジタル・トランスフォーメーション(DX)と地政学的変動が進む中、AIはすでに産業と国家発展を牽引する重要な力になっていると指摘。世界トップクラスの半導体産業と情報通信(ICT)産業を基盤とする台湾は、AIの全面的応用の発展段階に向かって邁進しており、政府としては「AI新十大建設」を推進し、インフラ、基幹技術、産業への応用を結び付けていきたいと語った。また、将来、開放的で活力に満ち、包摂的なAIイノベーション・エコシステムを構築し、世界の科学技術体系における台湾の重要な役割を一層強固なものにしていくことを約束した。
 
行政院長の卓栄泰院長は、AIが単なる技術的イシューにとどまらず、国の競争力や産業の高度化、社会発展に深く影響するものであると強調。台湾は既存の科学技術および半導体産業の基盤を土台とし、自主研究開発、データガバナンス、人材育成を引き続き強化し、省庁横断的な連携を通じて先端技術と応用の社会実装を推進することで、AIを真に産業運営と市民生活に根付かせ、グローバルな技術競争の新局面に着実に対応していく必要があると訴えた。
 
また、行政院政務委員と国家科学及技術委員会主任委員を兼ねる呉誠文氏は、今回の会議で出された専門的な提言を通じて、政府は国際的視点から国内の発展ニーズと課題を結び付け、台湾のAI産業の発展に関する政策を取りまとめることができると同時に、これらは今後、研究への投資および産業発展の促進に向けた重要な参考となり、世界の科学技術体系における台湾の重要な役割をこれからも強化することになるだろうと語った。
 

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