世界的な起業調査コンソーシアムである「グローバル・アントルプレナーシップ・モニター」(Global Entrepreneurship Monitor:以下、GEM)の『2025/2026年グローバルレポート』によれば、台湾の「起業環境総合指数(National Entrepreneurship Context Index:NECI)」は調査対象となった53か国・地域の中で2位だった。経済部中小及新創企業署が2月28日に明らかにした。なお、1位はアラブ首長国連邦で、3位から5位まではサウジアラビア、リトアニア、インドの順。アジアの主要国では韓国が8位、日本が17位だった。ほかに、米国は20位、ドイツは24位だった。これは、台湾の起業環境が世界屈指のレベルに躍進したことを示すものであり、政府が長年推進してきたイノベーション・起業支援政策の成果が着実に現れていることを反映している。
経済部中小及新創企業署によると、GEMは各国の起業環境を国際的に評価する重要な指標。今回の分野別評価の中で、台湾は「政府の政策と行政制度」、「起業家への専門サービスへのアクセス」、「物理的インフラストラクチャー」の3項目で上位に入った。これは、台湾において政策による支援の効率性が高く、専門サービスが充実しており、インフラ整備の完成度が高いことなどが、台湾の国際競争力を引き上げていることを示している。
さらに、起業家の構成を見ると、台湾では35歳から64歳までの起業家が全体の3分の2以上を占めている。この年齢層の起業家はビジネスの実務経験を持っていたり、技術基盤を持つケースが多いことから、起業の成功率を引き上げ、長期的発展の潜在力を高めている。経済部は近年、起業支援、産業チェーンのマッチング、企業転型支援策を通じて、経験豊富な人材の起業を促し、また社内起業や第二創業なども後押ししている。
また、このグローバルレポートによると、台湾は「AIソリューションに対する意識」と「企業の持続可能性の優先度」の2つの指標が「エクセレント(Excellent)」の評価を受けた。この評価を受けたのはアラブ首長国連邦、ノルウェー、スウェーデンと台湾の4か国のみだ。これはつまり、台湾企業の人工知能(AI)の活用や持続可能性への重視が世界トップレベルに達していることを意味する。
経済部中小及新創企業署は、グローバル・サプライチェーンの再構築や地政学的課題などに直面する中で、台湾の起業環境が世界2位に評価されたことは、台湾がすでに強靭な起業エコシステムを構築している証だと強調している。また、今後も政府が目指す「創新創業雨林生態系」(イノベーションと起業のレインフォレスト・エコシステム)の構築を継続するほか、資金調達能力の拡大、規制緩和、投資環境の改善、国際協力と市場の連結などの強化を通じて企業の研究・開発及び技術力向上を支援し、国家発展基金や民間のベンチャーキャピタルの資源を集約し、各成長段階に対応した資金支援体制を整備していきたいとしている。