世界各地からネジやボルト、ナットなどの締結部品(ファスニングパーツ)のバイヤーが集まる「2026台湾国際ファスニング見本市」(台湾国際扣件展)が22日、高雄展示ホールで開幕した。今年は「Sustainable Fasteners, Precision in Action」(持続可能なファスナー、精度の実践)をテーマに、世界11か国から317社が950小間に出展。前回を55%上回る700人以上の海外バイヤーが事前登録しており、市場の高い関心がうかがえる。なお、高雄には締結部品の生産拠点が集積しており、世界有数のクラスターが形成されている。
オープニングレセプションに出席した高雄市の陳其邁市長は、経済部および中華民国対外貿易発展協会(TAITRA、日本での名称は台湾貿易センター)の取り組みにより、今年は海外バイヤーが大幅に増加し、台湾のファスニング産業の魅力が改めて示されたと述べた。昨年は世界経済の変動やコスト上昇の影響を受けたものの、高雄のファスニング産業は高いレジリエンスを発揮し、年間生産額は900億元(約4,553億円)を超え、高雄経済を支える重要な産業となっていると説明。今後も市として、金融支援や技術指導を通じて産業の高度化と転換を後押ししていく考えを示した。
さらに陳市長は、高雄企業の海外市場開拓を支援するため、今年は海外見本市に出展する従来型産業への補助を2,000万元(約1億円)に引き上げ、中小企業の欧州・東南アジア・米国市場への進出を後押しすると説明した。また、世界的な脱炭素化の流れやEU(欧州連合)のCBAM(炭素国境調整メカニズム)への対応に向け、企業の技術力向上と競争力強化への支援も継続していくとした。
台湾螺絲工業同業公会(ねじ業界の業界団体)の蔡永裕理事長は、台湾が原材料供給から加工製造、港湾輸送までを網羅する世界でも数少ない完全なサプライチェーンとクラスターを有していると指摘。地政学的リスクの高まりやサプライチェーン再編の中でも、台湾企業は品質と信頼性を強みに、海外バイヤーにとってすでに長期的なパートナーとなっていると強調した。さらに、締結部品は小さいながらも製品の安全性を左右する重要なパーツであるとして、今後も高付加価値化と低炭素化を目指していく考えを示した。
高雄市経済発展局によると、高雄は世界第3位の規模を誇る締結部品の輸出拠点であり、ねじやナット、リベットなど多様な製品を国際規格に基づいてカスタマイズ生産できる柔軟な供給体制を構築している。これらの締結部品は、自動車、航空宇宙、建築、電子など幅広い分野で活用されており、安定した品質と高い統合力により、高雄は海外バイヤーにとって重要な調達拠点となっている。
この見本市は24日まで開催される。