台湾の最高学術研究機関(国立アカデミー)である中央研究院(台湾北部・台北市南港区)はこのほど、同院の院士である廖一久氏が日本水産増殖学会(三重県)の名誉会員に選ばれたことを明らかにした。長年にわたる水産研究と水産業に対する傑出した貢献が評価された。現在、同学会の名誉会員は6人いるが、日本人以外は廖院士のみ。
日本水産増殖学会の前身は1952年10月に創立した日本水産増殖談話会で、1991年4月に現在の名称に改名した。1996年に名誉会員制度を設け、水産分野の研究で特別な貢献があった研究者について、評議員会及び総会の承認を経てから、名誉会員に認定している。これまでに名誉会員に認定されたのは出口吉昭氏、古川厚氏、楠田理一氏、熊井英水氏、村田修氏の5名で、いずれも日本の水産学術界では重鎮とも呼べる存在。廖院士は今年3月、これらに続く6人目の名誉会員に認定された。
廖院士は1962年、国立東京大学に入学すると同時に日本水産増殖学会に入会。会員歴は56年と長い。同学会の台湾支部長(1998-2016年)を担当したこともあり、学会機関誌『水産増殖』やその他の学術誌に、日本語の論文を多数発表してきた。日本での発表論文は合計26本に上る。廖院士はまた、2002年、日本水産学会(東京都)の創立70周年記念国際シンポジウムでも特別公演を行ったことがある。
廖院士は水産研究や水産業では名の知れた国際派の学者であり、これまでに台湾で最も権威ある科学賞「総統科学奨」や、世界水産養殖同盟(Global Aquaculture Alliance、略称GAA)の終身功績賞(Lifetime Achievement Award)などを受賞。日本からは2014年春の叙勲で旭日中綬章を授与されている。