波の動きに合わせてたおやかに揺れる軟質サンゴ(ソフトコーラル)は、八放サンゴの俗称である。サンゴの分類作業は非常に繁雑であるため、台湾南部・屏東県にある墾丁国家公園管理処はこれまで、墾丁の周辺水域に生息する八放サンゴの種類と分布を正確に把握していなかった。
墾丁国家公園管理処は近年、国立台湾大学の戴昌鳳教授に委託して、墾丁の周辺水域で各種の八放サンゴの調査を行い、且つこれらを形態やDNAの塩基配列などに基づき、系統立てて分類・鑑定を行っている。その結果、現時点で墾丁の周辺水域に分布する軟質サンゴは212種(3目5亜目17科46属)に達することが分かった。
また、そのうち7種類は新種で、それぞれ「墾丁羽珊瑚」、「南湾雪花珊瑚」、「南湾葇荑軟珊瑚」、「墾丁肉質軟珊瑚」、「欧徳雷厚葉軟珊瑚」、「砂島錦花軟珊瑚」、「恒春骨穂軟珊瑚」と命名されている。「墾丁」、「恒春」、「南湾」、「砂島」などの地名を盛り込むことで、世界における台湾の知名度を高めたい考え。