天文学発展を目的として世界の天文学者で構成された国際組織、国際天文学連合(IAU)は、2019年で創立100周年を迎えた。記念イベントの一つとして行われたのが、IAUメンバーによる「太陽系外惑星命名キャンペーン」。同キャンペーンで台湾は、しし座にある恒星の一つ「HD100655」と「HD100655」を周回する系外惑星「HD100655b」の名前を提案できることとなった。
台湾における命名キャンペーンは9月半ばにスタートし、120以上の名前の候補が寄せられた。その中から「台湾杉ー玉山」 、「七星山ー福爾摩沙(フォルモサ)」、「水沙連ー麗」、「亀山ー蓬莱」、「媽祖ー羲和」の5組にしぼられ、市民による投票が行われた。最も票を集めたのは「台湾杉ー玉山」だったが、「玉山」は既に小惑星185546番にその名前が付けられているため、2番目に票が多かった「水沙連ー麗」に決定した。「水沙連」は、台湾中部・南投県の湖、日月潭に対して、台湾先住民族がかつて使っていた呼び名。
「水沙連ー麗」と命名される惑星は、しし座にある。その系外惑星は何年も前に発見され、IAUによって「HD100655b」とナンバリングされた。今後は、「水沙連(英語名Sazum)」と呼ばれるようになる。一方、「水沙連」が周回する恒星「HD100655」は、「麗」或いは「麗星(英語名Formosa)」と命名される。
「水沙連」は、太陽系最大の木星より少し大きく、質量が木星の1.61倍で、直径が木星の1.21倍。約158日で「麗」を一周する。
国立清華大学天文研究所の江瑛貴教授は、IAUの命名キャンペーンについて、「100カ国・地域以上のメンバーが参加した。各国・地域で平均2,000人強の市民が投票を行った中で、台湾では6,000人以上の市民からの投票があった。これは、台湾において太陽系外惑星への関心が高いことの表れだ」と説明した。江瑛貴教授はさらに、台湾にちなんで命名された惑星や恒星が見られることは、「すべての苦労が報われること」と喜びの大きさを表した。