台湾最南端・屏東県にある私立南栄国中(=中学校)と日本の長野県にあるさくら国際高校は10年以上前から姉妹校関係にある。日本で新型コロナウイルスのまん延が深刻だった今年6月、南栄国中はサージカルマスクを含む防疫物資をさくら国際高校に寄付した。このほど南栄国中のもとに、さくら国際高校の生徒たちが書いた感謝のメッセージボードが届いた。困難な時期を共に乗り越えようとする友情が、寒さに向かう季節に心温まる交流を生んでいる。
南栄国中の創設者、陳耀火さんは日本留学の経験を持つ。1982年に同校の教員を引き連れて初めてさくら国際高校を訪問して以来、40年近くも交流を続けてきた。また、南栄国中は日本を含む海外からの視察・訪問を積極的に受け入れており、同校の教員・生徒は毎年のように来賓と接し、ホームステイの受入れなどを通して異文化学習につなげてきた。さくら国際高校の生徒たちは2001年、初めて南栄国中を訪問。2007年に姉妹校協定を結んでからは、毎年のように屏東県を訪問して交流を行ってきた。寒さ厳しい長野から「国境の南」と呼ばれる屏東へやってくる日本の生徒たちは、毎年のように印象に残る体験をしてきた。
しかし、今年は新型コロナウイルスの影響で交流の中止を余儀なくされた。実は両校にとって、これは2回目のこと。最初にさくら国際高校の生徒たちが台湾に来ることができなくなったのは、17年前のSARS(重症急性呼吸器症候群)のときだった。今年再び交流活動が中止に追い込まれたことは、双方の教員・生徒たちを大きく落胆させた。そんな中、南栄国中の生徒たちは新型コロナウイルスのまん延がより深刻な東京都内にもキャンパス(東京校)を持つさくら国際高校のために、寄付を募ってサージカルマスク5000枚を贈ることを決めた。
この贈り物を受け取ったさくら国際高校はこのほど、校長・生徒・教員一同からの手紙一通と手書きのメッセージボードを南栄国中に送った。さくら国際高校の生徒たちが書いたメッセージには日本語のほか、「你好(=こんにちは)」、「多謝(=ありがとう)」、「我很喜歓台湾(=わたしは台湾がとても好きです)」などの中国語もあり、台湾への感謝の気持ちであふれている。
手紙には南栄国中から届いたマスクのプレゼントに感謝すると共に、「今年は修学旅行が実施できなかったため、南栄国民中学校の皆様とお会いできなかったことは大変残念ですが、きっとまたお互いに交流できる日が来ることを信じています」などと書かれている。