烏山頭ダム(台湾南部・台南市)とそれを含む農水施設である嘉南大圳は1920年に着工し、1930年に完成した。その工事の過程を記録した『嘉南大圳工事写真帖』は、全三巻からなるもので、第一巻には82枚、第二巻には166枚、第三巻には83枚、合計331枚の貴重な写真が収められている。国家撮影文化中心はこのほど、この『嘉南大圳工事写真帖』から厳選した28枚の写真を説明付きで掲載するオンライン展示「翻開嘉南大圳写真帖」を公開した。
キュレーターを務めたのは国立成功大学歴史系(=学科)の陳文松教授とその研究チーム。1922~1928年(大正10年~昭和4年)に撮影された『嘉南大圳工事写真帖』全三巻の計331枚の写真の中から28枚を厳選。「主壩堰堤工程(=ダム建設)」、「機電隧道工程(=トンネル工事)」、「大型開鑿機具(=大型建設機械)」、「能久親王追思與嘉南大圳(=北白川宮能久親王と嘉南大圳)」、「上級視察與八田與一(=高官の視察と八田與一)」、「員工子女余興節目(=職員の子どもたちの余興)」の6つのテーマに分類し、それぞれ細かい解説(繁体字中国語)を附して公開している。古い写真と文字による説明で、アジア最大と言われた水利工事の全容を知ることができる。
オンライン展示「翻開嘉南大圳写真帖」のURLは以下のとおり。
https://reurl.cc/GEze9Z