国家人権博物館は18日、白色テロ景美紀念園区(台湾北部・新北市新店区)で、白色テロ時代に国家権力による人権抑圧の犠牲となった人々を追悼する式典「威権統治時期政治受難者追思紀念会」を開催した。式典には、国家人権委員会の陳菊主任委員、文化部の史哲部長(=文化相)と王時思政務次長(=副大臣)、国家人権博物館の洪世芳館長、行政院人権及転型正義処の頼俊兆処長、監察委員の田秋堇氏、人権運動家の田孟淑氏、台湾戒厳時期政治受難者関懐協会の陳中統理事長、五〇年代白色恐怖案件平反促進会の呉建東理事長、台湾二二八関懐総会の王文宏理事長、台湾地区政治受難人互相会総会長の周弘奇氏、それに蔡焜霖氏や陳欽生氏など政治的迫害を受けた人々やその家族など約160人が出席した。
国家人権委員会の陳菊主任委員は、「威権統治時期国家不法行為被害者権利回復条例」の可決後、最初となる追悼式典に総統及び国家人権委員会を代表して参加できたことの意義は大きいとした上で、「式典に参加する高齢者たちが年老いていく姿を見るにつけても、被害者たちへの思いやりが足りることは永遠になく、命を失ったことの痛みや苦しみは決して償えるものではないのだと痛切に感じる」と述べた。
陳菊主任委員は祝辞の中で、特に白色テロの被害を受けた蔡焜霖氏が書いた回顧録と、『無法送達的遺書:記那些在恐怖年代失落的人』の2冊の書籍について言及した。そのうち『無法送達的遺書』は、白色テロで捕らえられた人々が、処刑前の残り少ない時間の中でしたためた遺書を収録したもの。こうした遺書は、死後60年以上経って、ようやく国の档案(公文書)の中から発見され、家族の手元に届けられた。陳菊主任委員は、これらの書籍を学校の図書館などに寄贈することで、さまざまな年代の若い人たちに、台湾の民主主義が決して天から降ってきたものではなく、無数の人々の犠牲と貢献によって得られたものであることを知ってもらいたいと述べた。また、蔡英文総統と行政院の陳建仁院長(=首相)のリーダーシップの下、政府がこうした犠牲者の権利及び名誉の回復を迅速に行うことになると信じていると述べた。
陳菊主任委員は最後に、「我々は、台湾の民主主義の発展を見守っている無数の先人たちに敬意を払わなければならない。そして彼らに、台湾の自由と民主主義、人権擁護を見てもらい、本当の意味で社会の公平と正義を迎えられるよう期待している」と述べた。