2025/10/11

Taiwan Today

文化・社会

紀伊國屋書店「台湾本フェア」、4年目の今年は「台湾のジェンダー文化」がテーマ

2025/10/07
台北駐日経済文化代表処台湾文化センターと日本の大手書店である紀伊國屋書店のコラボ企画「台湾本フェア」が今年も8月25日(月)から10月31日(金)まで開催されている。4年目を迎える今年のテーマは「台湾のジェンダー文化」。日本全国にある紀伊國屋書店38店舗で順次開催中だ。(文化部)
台北駐日経済文化代表処台湾文化センター(台湾の文化部の日本出先機関)と日本の大手書店である紀伊國屋書店のコラボ企画「台湾本フェア」が今年も8月25日(月)から10月31日(金)まで開催されている。4年目を迎える今年のテーマは「台湾のジェンダー文化」。日本全国にある紀伊國屋書店38店舗で順次開催中だ。
 
紀伊國屋書店新宿本店で6日、このイベントの開幕式が行われ、台北駐日経済文化代表処の李逸洋代表、超党派議員連盟「日華議員懇談会」会長の古屋圭司議員、自民党青年局局長の中曽根康隆議員、日本台湾交流協会東京本部総務部の田中麻美子部長、紀伊國屋書店の高井昌史会長、特定非営利活動法人日本台湾教育支援研究者ネットワーク(SNET台湾)の赤松美和子代表理事、台湾文化センターの曽鈐龍主任委員らが出席した。
 
李逸洋代表は、台湾がアジアで初めて同性婚を認めた国家であること、国際的なジェンダー平等指標において世界6位、アジアで1位であることに言及。こうした成果は政府が長年、ジェンダー平等に関する政策を推進してきたことや、社会全体の努力があったからだと説明した。また、日本でも今年の参議院選挙で女性議員の比率が32%に達したことを踏まえ、「日本でもジェンダー平等が前進しつつある」と指摘した。さらに、4日に行われた自民党総裁選挙で高市早苗議員が当選し、初の女性総裁が誕生したことからも、「日本の政府文化の新たな時代の幕開けを感じる」と述べた。
 
これについては「日華議員懇談会」会長の古屋圭司議員も、「かつては日本の政界には『ガラスの天井』があると言われていたが、日本でもついに女性の首相が誕生する。高市議員は台湾との関係も非常に緊密で、『日華議員懇談会』の幹部の一人だ」と述べた。
 
中曽根議員は、「台湾には22の県・市があるが、そのうち女性の首長は10名に上る。立法委員においても女性議員は4割以上に上る。一方、日本の国会では女性議員が占める比率は約2割に過ぎない」と述べた上で、日本も台湾から刺激を受け、ジェンダー平等を推進できたらと期待を寄せた。
 
なお、台湾文化センターは今年もSNET台湾の協力を得て、台湾のジェンダー文化に関する書籍50冊を厳選して紹介する『臺灣書旅―台湾のジェンダー文化を知るためのブックガイド』を作成し、「台湾本フェア」コーナーで無料配布している。デザインは100KG社の代表である川原樹芳氏と、デザイナー兼イラストレーターの大柴千尋氏が手がけた。8月末の発行以来、美しい装丁に加え、専門的な解説が高く評価され、日本各地の書店や図書館などから問い合わせが相次いでいるという。(ダウンロードはこちら:https://store.kinokuniya.co.jp/wp-content/uploads/2025/08/TaiwanBookGuide2025_M.pdf
 
SNET台湾の赤松美和子代表理事は、「日本では毎年台湾に関する書籍が100冊以上出版されており、その中にはジェンダーをテーマにした作品も多く含まれている。ジェンダー平等に対する台湾の意識の成熟度や実践の経験は、日本をはるかに上回っている。この冊子を通じて、台湾のジェンダー文化の現状を多角的に紹介できればと考えている。台湾と日本の間でジェンダー文化に関する理解と交流が深まることを期待している」などと述べた。
 

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