2025/10/18

Taiwan Today

文化・社会

山形国際ドキュメンタリー映画祭、台湾2作品が受賞

2025/10/16
「山形国際ドキュメンタリー映画祭」の表彰式が15日に行われ、台湾から出品された蘇育賢(スー・ユーシェン)監督の『公園』がインターナショナル・コンペティション部門で「でん六賞」(優秀賞)を、宋承穎(ソン・チョンイン)監督と胡清雅(フー・チンヤー)監督の『炭鉱奇譚』がアジア千波万波部門の「東北電化工業賞」(奨励賞)を獲得した。(中央社)
認定NPO法人 山形国際ドキュメンタリー映画祭が隔年開催する「山形国際ドキュメンタリー映画祭」の表彰式が15日に行われ、台湾から出品された蘇育賢(スー・ユーシェン)監督の『公園』がインターナショナル・コンペティション部門で「でん六賞」(優秀賞)を、宋承穎(ソン・チョンイン)監督と胡清雅(フー・チンヤー)監督の『炭鉱奇譚』がアジア千波万波部門の「東北電化工業賞」(奨励賞)を獲得した。
 
今年の「山形国際ドキュメンタリー映画祭」のインターナショナル・コンペティション部門には129か国・地域から1318作品が応募し、そのうち15作品がノミネートされた。また、アジアのドキュメンタリー作家を発掘・応援するために設けられたアジア千波万波部門には、75か国・地域から1358作品の応募があり、そのうち20作品がノミネートされた。台湾からはインターナショナル・コンペティション部門に『公園』のほか、冼澔楊(フランキー・シン)監督が手掛けた台湾、香港、フランスの合作作品『日泰食堂』が、アジア千波万波部門には『炭鉱奇譚』のほか、莎韻西孟(サーユン・シモン)監督の『烤火房(プラーハン)で見るいくつかの夢』がノミネートされた。
 
その結果、『公園』と『炭鉱奇譚』の2つの作品が受賞を果たした。これは2023年に蕭美玲(シャオ・メイリン)監督の『平行世界』がアジア千波万波部門で受賞したのに続く快挙となった。『炭鉱奇譚』は今年11月に表彰式が開催される第62回金馬奨(ゴールデン・ホース・アワード)「最優秀ドキュメンタリー短編映画賞」にもノミネートされている。
 
「山形国際ドキュメンタリー映画祭」公式サイトによる作品紹介は以下のとおり。
 
公園(Park)
台湾/2024/101分
監督:蘇育賢(スー・ユーシェン)
二人のインドネシア人詩人が台南公園で語り合う。卒業が近づく留学先の学校のこと、故郷に残した家族のこと、将来のこと。他愛もない話のうちに日が暮れた夜の公園で、彼らは同郷の移民たちについての詩を読み上げる。やがて、警備員の小屋を収録ブースに見立て、公園のところどころに置かれた石をスピーカーにして、彼らは架空のラジオ番組を始める。故郷を離れた者たちが故郷の言葉で語る声が、幻想的な舞台と化した夜の公園に響く。その声は誰に届くのか。排他性を強める世界で、公共の意味とは何かを問う。
 
炭鉱奇譚(The Tales of the Tale)
台湾/2024/30分
監督:宋承穎(ソン・チョンイン)、胡清雅(フー・チンヤー)
炭鉱で栄えた村、侯硐(ホウトン)。当時を知る年長者たちの経験した怪異を語る声を集める。物語が、あわいに落ちる暗い歴史の影に輪郭をつけていく。
 

ランキング

新着