このデータベースでは、例えばフランス語の手稿に関する研究成果とオリジナルの画像を一緒に示している。ユーザーが両方を比べながら読むことができ、より内容への理解を深められる。(文化部)
さまざまな国からやってきた旅行者、探検家、学者、官僚たちは数百年にわたり、文章、画像、地図、公文書といった形で、彼らが目にした台湾を記録してきた。しかしながら、これらの史料は海外の博物館や公文書館などに分散して所蔵されていた。その多くが閲覧制限などを設けており、現地に赴かなければ閲覧できず、アクセスへのハードルが非常に高かった。国立台湾歴史博物館のデータベースは、こうした制約を大きく緩和することになる。世界各地に散在する台湾関連の史料が初めて体系的に整理され、無料且つログイン不要で一般公開されているからだ。
この成果は決して短期間で成し遂げられたものではない。国立台湾歴史博物館の研究チームは「準備処」の段階から(1998年7月に「準備処」が開設され、2011年10月29日に開館)、日本、オランダ、イギリス、アメリカ、ドイツ、フランス、スペインなど多くの国の博物館や収蔵機関を訪問し、現地での調査、史料の把握、研究・整理を重ねてきた。その20年以上に及ぶ研究の成果が、データーベース「海外史料看台湾資料庫」としてついに日の目を見ることとなった。
国立台湾歴史博物館の張隆志館長は、このデータベースの最大の価値は、「世界と台湾がどのように相互に関わってきたか」という視点を中心に史料を再編成した点にあるとしている。17世紀のオランダ語の文献、19世紀のフランス軍人による手描きの地図、20世紀に日本人が台湾で撮影した映像など、こうした史料は、時代や国ごとに異なる台湾の姿を記録している。このため張隆志館長は「台湾自身の歴史物語を見ると同時に、世界史の中での台湾の位置づけを理解することができるだろう」と述べている。
データベースの第1段階では20件の研究プロジェクトや18冊の専門書の内容、そして700点に及ぶ文物・文献の画像が公開されている。アカウントの登録は不要で、人物名、地名、出来事などのキーワードを入力して検索するだけで、自宅にいながら海外の史料に記録された台湾の姿を無料で閲覧することができる。研究者だけでなく、一般の人々にとっても使いやすいデータベースとなっており、キーワードを入力することで、古い写真、外国人が記した文章、あるいは海外に残された台湾の物語などと出会うことができる。
国立台湾歴史博物館は、今後も海外の博物館や収蔵機関と協力し、データベースの内容を段階的に拡充していくとしている。海外の映像、文物、歴史地図、公文書などの記録、音声・映像資料などを順次追加し、このデータベースを台湾の歴史と世界とのつながりを理解するための重要なプラットフォームとすることを目指す。国立台湾歴史博物館は、「世界がどのように台湾を記憶してきたのか、そして台湾がさまざまな時代の中でどのように世界へ向かっていったのかを、より多くの人々に伝えていきたい」としている。