台湾糖業(台糖)は23日、日本の若桜鉄道(鳥取県)と観光連携協定を締結した。両者は今年1月31日から、若桜鉄道または台南にある烏樹林レジャー園区のトロッコ列車の使用済み乗車券を持参することで、相手方の乗車券に交換できる「乗車券交流」を進める。期間は1年間。台糖は、この国際交流を通じて、より多くの人に台日双方の地方鉄道の歴史的な意義に触れてもらうとともに、文化財の保存と観光の発展を促し、鉄道の背景にある思い出と文化を繋いでほしいとの期待を示している。
双方の観光連携協定の締結式には、台糖の呉明昌董事長と若桜鉄道の上川元張社長、吉田英人会長らが立ち会った。双方は鉄道文化での交流、観光促進、教育体験など多分野で協力する。
台南の烏樹林レジャー園区は、日本統治時代の1910年に建てられた製糖工場の跡地を活用した、歴史や文化などが楽しめる観光施設。今回の協定締結を記念し、台糖370号蒸気機関車もお目見えし、台日の鉄道連携を祝った。この蒸気機関車は、昨年の金馬奨(ゴールデン・ホース・アワード)で作品賞をはじめ計5部門の賞を獲得した歴史大作『大濛』(A Foggy Tale)にも登場している。
台糖によると、同社のトロッコ列車はサトウキビを運んでいた当初から観光列車となるまで120年もの間台湾の大地を走り、96年の歴史を有する若桜鉄道と同様、産業構造の変化や地方再生といった歴史をくぐり抜け、単なる運送という機能から文化遺産や観光へとその価値を高め、地方創生の過程を見届けてきた。若桜鉄道との協力を通じ、今後1年間より多くの人が台南の烏樹林と日本の若桜鉄道を訪問し、地方再生の中で受け継がれる文化に触れてもらい、今回の取り組みが台日の文化交流の架け橋となることを期待するとしている。