2026/04/26

Taiwan Today

文化・社会

白色テロ被害者の体験と地図を組み合わせたパンフレット、「移行期正義」教育の実践に活用

2026/04/21
教育部国民及学前教育署人権教育資源中心はこのほど、白色テロの被害者の経験と地図を組み合わせたパンフレット「白恐不迷路地図」シリーズの「在地篇」を発表した。(教育部)
教育部国民及学前教育署人権教育資源中心はこのほど、白色テロ(1947年の二・二八事件から1987年に戒厳令解除、あるいは1991年の『懲治叛乱条例』廃止までの期間に行われた国家暴力による政治的迫害を指す)の被害者の経験と地図を組み合わせたパンフレット「白恐不迷路地図」を発表した。今回発表されたのは、李格文さん(台北)、鍾心寛(雲林)、柯旗化さん(高雄)、陳玉貞さん(屏東)の4人を取り上げたもので、2022年に発表された「台南篇」に続き、「白恐不迷路地図」シリーズの「在地篇」と名付けられた。台湾で行われた白色テロについて教員や生徒らが改めて理解し、「移行期正義」教育の実践をより深められるよう期待が寄せられている。
 
この地図は、4人の白色テロ被害者を軸に構成したもので、政治に関する公文書や史料研究、地理情報、映像資料など多様な手法を組み合わせ、歴史の文脈の中で個々の人生の軌跡を再構築した。これらの地図は単なる史跡の表示にとどまらず、権威主義体制下における人々の生命の軌跡を描き出したもので、今後は教育課程にも取り入れ、学校現場での議論や社会的対話の促進につなげていく方針だ。
 
また、監察院の監察委員である范巽緑氏は、成果発表会が開催された高雄市立歴史博物館が「不義遺址」(二・二八事件あるいは白色テロ時代に人権侵害が行われた場所を意味する)であることに言及。この場を借りての発表には大きな象徴的意義があると指摘した。そして、人権はすでに「九年一貫課程網要」(日本の学習指導要領に相当)の段階から教育に組み込まれており、「108課程綱要」(2019学年度から始まった最新の学習指導要領)では国家暴力や「移行期正義」が明確に重要項目として位置づけられているが、それを教育現場で具体的な授業として実践することは、教育者にとって依然大きな課題となっていると述べた。
 
国家人権博物館の統計によると、1945年から1992年までの期間、台湾で行われた白色テロの被害者は1万2,060人にのぼり、家族への影響を含めればその数がさらに膨らむと見られている。教育部国民及学前教育署の詹雅恵組長は、この歴史は過去の傷跡であるだけでなく、社会の発展にも深く影響を与えているとし、教育を通じて再現することで、人権や民主主義の価値への理解を育むことができると述べた。
 
詹雅恵組長はまた、このパンフレット「白恐不迷路地図」は単なる研究成果ではなく、重要な教育資源でもあると強調。地域で発生した物語とその空間を結びつけることで、生徒たちが歴史を理解し、過去を振り返りながら、民主主義と人権を守るという意識を育めるよう期待しており、「移行期正義」を、社会がこれからも前進していくための力にしていきたいと述べた。
 

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