国家科学及技術委員会の呉誠文主任委員は出発式で、「先端科学の研究と人材育成は、台湾が科学技術大国へと歩みを進めるための2つの原動力である」と指摘。「台湾サイエンス列車」がこの11年間、産官学や地方の資源をつなぐ重要なプラットフォームとしての役割を果たしてきたとした上で、今年は「車門一開、未來展開」(Open the Door, Enter the Future!/ 扉を開き、未来へ踏み出そう!)をテーマに、半導体、宇宙、スマート医療などの先端分野を車内体験に取り入れたと説明した。また、これは教室の外で若い世代の好奇心と創造力を引き出し、国の持続可能な発展を支える科学研究の担い手を育成することが狙いだと述べた。
呉誠文主任委員はまた、人工知能(AI)の急速な発展が人類に危害を及ぼす可能性を懸念する声があるが、『人工智慧基本法』(台湾の「AI基本法」。2026年1月14日に施行)の重要な原則の一つは「人間の自律性」であると指摘。これを支える重要な基盤の一つは、幼い頃から科学に親しみ、科学の知識を学ぶことだと説明し、一般市民に科学の基本原理への理解を深めてもらうこと、台湾の若い世代が継続的に科学技術分野に携わることの重要性を訴えた。
今年の「台湾サイエンス列車」は、8つの車両を「移動実験室」として整備。実験やプログラムの内容については数位発展部、世界最古の医薬品・化学品メーカー「メルク」(ドイツ)の台湾法人である台湾黙克集団、友達永続基金会(AUO Foundation)、瑞健科技 (SHL Technologies/スイスの医療機器大手SHL Medical傘下のEMS・OEM企業)、上銀科技股份有限公司(ハイウィン・テクノロジーズ)、国家実験研究院(NIAR)傘下の台湾海洋科技研究中心(TORI)および国家地震工程研究中心(NCREE)、国家太空中心(台湾国家宇宙センター、TASA)、世界先進積体電路股份有限公司(VIS)、Tokyo Electron Taiwan(東京エレクトロンの台湾法人)、財団法人育秀教育基金会などが共同で企画した。内容は、海洋科学技術、宇宙探査、地震防災、環境・持続可能性、スマート医療、通信技術、先端材料、食品科学など幅広い分野に及ぶ。
車両内での科学実験のほか、各駅での体験型イベントも用意されている。また、中学校・高校・専科学校に通う生徒170人以上が案内役として参加し、各地の子どもたちに実験を体験させながら、科学への理解を深めてもらう。列車が台北駅に戻る10月24日(土)には、台北駅のコンコースで大規模な科学教育イベントが開催されることになっている。
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