台南市では9月29日、「六和堂」に「台湾で最初の幼稚園」の石碑を建てた。(台南市政府サイトより)
台湾で初めての幼稚園は日本占領時代の1897年12月1日に、現在では国家一級古跡に指定される「祀典武廟」内の「六和堂火神廟」に設けられた「台南共立幼稚園」である。すでに116年の歴史を持つ。当時、「台南共立幼稚園」で学ぶ20人の児童は主に資産家や官僚の子女だったが、教師や経費の不足で開園から3年後の1900年10月には閉園を余儀なくされた。 それまで台湾における幼児教育は「私塾」や「学堂」が担っていた。しかし、国史館の資料によると、1897年に台南教育会の幹事となった清の時代の秀才、蔡夢熊氏は、日本の幼稚園制度が児童の成長に効果的だと知り、台南教育会の有力な会員を説得して台湾初の幼稚園を立ち上げたのである。台湾の人と日本人が共同で設立したことから、「共立」幼稚園と名付けられた。 台湾の幼児教育制度は日本や欧州の流れを汲むものだが、「台南共立幼稚園」は台湾の人たちが台湾の子供たちのために開いたものであり、歴史的に深い意義を持つ。 1900年には台湾北部の台北に、日本人の児童を対象にした「台北幼稚園」が開設された。同幼稚園が出来て以降、台湾における幼児教育の発展は完全に日本のそれを踏襲したものとなるが、その実践は台湾における幼児教育の雛形となった。 「台北幼稚園」など、日本人向けの幼稚園は第二次世界大戦の終結に伴って姿を消したが、台湾の子供たちを対象にした幼稚園は1945年以降も存続した。