2025/10/06

Taiwan Today

文化・社会

台湾初の女性画家、陳進氏の特別展が国立歴史博物館で

2015/09/18
国立歴史博物館で開かれている陳進氏の作品の特別展「畫粧摩登」は10月4日まで。作品には、女性のたおやかでやわらかい気質が描き出されている。(国立歴史博物館サイトより)
陳進(1907~1998年)氏は日本占領時代に教育を受けた台湾初の女性画家で、台湾西部、新竹県香山庄牛埔に生まれた。北部の台北第三高等女学校で学んでいたころ、美術教師を務めていた日本の画家、郷原古統氏に才能を見込まれ、父親の支援を受け1925年に日本へ行き、東京女子美術学校で美術を学んだ。

陳進氏は、前向きに学び素晴らしい成果を上げたことで、日本の植民地時代の新女性の代表とみなされた。また作品には、女性のたおやかでやわらかい気質が描かれている。こういった女性のイメージは、陳進氏自身だけでなく、当時の台湾女性の典型を代表していると研究者は分析する、陳進氏が描くモダンな女性は、西洋の健康的な概念と、東洋古代の趣きを、台湾の上流階級の女性として融合させたもので、日本の美人画や西洋の現代絵画、優美で華麗な古代の中華的装飾などさまざまな要素を取り入れ、自分だけの美人のイメージを作り上げている。

北部、台北市の国立歴史博物館では、陳進氏の作品の特別展「畫粧摩登」が10月4日まで開かれている。代表的な美人画の屏風や、風景画、花を描いた静物画などさまざまなテーマの93点を展示。1936年に日本の春の帝展に入選した『化粧』を含む30点余りは遺族がこのほど整理したもので、これまで展示されたことのない晩年の作品が初公開される。

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