陳進氏は、前向きに学び素晴らしい成果を上げたことで、日本の植民地時代の新女性の代表とみなされた。また作品には、女性のたおやかでやわらかい気質が描かれている。こういった女性のイメージは、陳進氏自身だけでなく、当時の台湾女性の典型を代表していると研究者は分析する、陳進氏が描くモダンな女性は、西洋の健康的な概念と、東洋古代の趣きを、台湾の上流階級の女性として融合させたもので、日本の美人画や西洋の現代絵画、優美で華麗な古代の中華的装飾などさまざまな要素を取り入れ、自分だけの美人のイメージを作り上げている。
北部、台北市の国立歴史博物館では、陳進氏の作品の特別展「畫粧摩登」が10月4日まで開かれている。代表的な美人画の屏風や、風景画、花を描いた静物画などさまざまなテーマの93点を展示。1936年に日本の春の帝展に入選した『化粧』を含む30点余りは遺族がこのほど整理したもので、これまで展示されたことのない晩年の作品が初公開される。