交通部観光署(日本の観光庁に相当)は4日、日本の俳優である妻夫木聡さんを日本市場向けの台湾観光アンバサダー(2024-2025年度)に起用したと発表した。記者会見では交通部観光署の周永暉署長が同署のキャラクター「喔熊(オーベア)」と澎湖国家風景区管理処のキャラクター「嗨熊(ハイベア)」のぬいぐるみをプレゼントして妻夫木さんを歓迎した。妻夫木さんは今回の訪台で、5泊6日かけて台湾観光プロモーションビデオのロケを行い、北部、中部、南部、東部など台湾各地を訪ねてまわり、台湾特有の文化や自然景観に触れたという。
交通部観光署は昨年、コロナ後の観光振興として、20代~30代の日本人女性をターゲットに「ビビビビ!台湾!さあ、好奇心の旅へ!」をテーマにした観光プロモーションを展開した。今年はすべての年齢層の日本人旅客を刺激して台湾観光に誘致するため、人気俳優の妻夫木聡さんを起用。「ビビビビ!台湾!」のテーマはそのままに、さらに「したいことぜんぶ!」のメッセージを加える。台湾観光の主力である従来の客層を維持しつつ、同時に20代~30代の男性と40歳以上の男女へのプロモーションを強化する考えだ。日本で広く受け入れられている妻夫木さんの口コミマーケティングによって、台湾に知られざる魅力や発見がまだたくさんあることを日本の旅客に知ってもらいたいと考えている。
妻夫木さんは、台北金馬影展(台北ゴールデン・ホース映画祭)への参加や仕事を含め、これまでに10回以上は台湾を訪れている。映画のロケのため1か月以上にわたって滞在した経験もあり、台湾の風景、グルメ、出会った人たちの情熱など、すべてに良い印象を持ち、台湾に長期滞在したいという考えもある。このため台湾観光アンバサダーのオファーがきたときは、迷うことなく引き受けたという。妻夫木さんは記者会見で「これを機に台湾の魅力を存分に日本の人たちに伝えたい。もっと多くの日本人が、自分のように台湾のファンになってくれれば」と語った。
妻夫木さんはすでに台湾各地でプロモーションビデオのロケを終えており、観光署は11月以降、日本のテレビ、インターネット、公共交通機関、屋外看板などを使って放送する予定だ。同時に日本各地で台湾観光のプロモーションイベントを開催し、日本の人々の台湾に対する関心を高める。イベントへの参加を通して実際に日本の消費者と交流することで、日本の人々にもっと台湾を好きになってもらい、それが実際の行動につながって台湾観光に来てもらえるよう期待を寄せている。