2025/02/23

Taiwan Today

外交

訪台中のリトアニア前外相、外交部主催の講演会で特別演説

2025/01/16
演説を終えて陳立国常務次長(写真右)と談笑するランズベルギス氏(同左)。台湾とリトアニアは地理的には遠く離れていても、前向きに、勇気を持ち、団結し続けることが両国の共通の使命だと強調した。(中華民国外交部ニュースサイトより)
外交部(日本の外務省に相当)の陳立国常務次長(事務次官)は15日午前、外交部とシンクタンクの財団法人両岸交流遠景基金会が開催した「リトアニアのガブリエリュス・ランズベルギス前外務大臣による台湾訪問講演会」に出席し、開会のあいさつを述べた。

陳常務次長はあいさつで、「権威主義国家が結託して、ルールに基づく国際秩序を破壊している。グレーゾーン戦術や認知戦を使って、民主主義諸国を分断しようとしていることが、逆に欧州とインド太平洋地域の安全保障の面における協力関係をさらに緊密なものとしている。ランズベルギス氏は、外務大臣在任中から、リトアニアと台湾の友好関係の構築を積極的に推進し、台湾が困難を乗り越えるよう支援するため、惜しみなく新型コロナウイルスワクチンを贈与したことに謝意を表する」と述べた。

陳常務次長によると、外交部の林佳龍部長(外相)が推進する「総合外交」は、台湾、リトアニア、理念を同じくするすべての民主主義諸国との関係を深める重要な基盤となっている。両国は今後、経済・貿易、人工知能(AI)、半導体、無人機などの分野で協力し、共同で発展とレジリエンスの実現に向けて取り組めるよう望んでいる。

ランズベルギス氏は、「リトアニア・台湾関係の展望とロシア・ウクライナ戦争の教訓(Prospects for Lithuania-Taiwan Relations and the Lessons of Russia's war on Ukraine)」をテーマに特別演説を行った。演説では、台湾とリトアニアが地理的には遠く離れていても、地政学リスクが高っている昨今、前向きに、勇気を持ち、団結し続けることが両国の共通の使命だと強調した。

ランズベルギス氏はまた、権威主義の拡大、泥沼化しているロシア・ウクライナ戦争などの困難が立ちはだかる中、台湾やリトアニアなどの民主主義の小国に対して、ルールに基づく国際秩序を共同で守るよう呼び掛けた。権威主義国家は、互いに模倣するという特徴があり、中国はロシアによるウクライナ侵攻戦略を注視しており、台湾海峡の現状変更の機会をうかがっていると指摘したランズベルギス氏は、民主主義諸国が権威主義の影響を受けるパートナーを共同で支援することが重要だとして、ウクライナを支援することで、中国の台湾侵略を阻止することにもつながると語った。

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