2025/02/23

Taiwan Today

政治

頼清徳総統、「組織犯罪に強い決意で取り組み、社会秩序と国民の安全を守ろう」

2025/01/21
頼清徳総統は20日、内政部の劉世芳部長や内政部警政署(日本の警察庁に相当)の張栄興署長とともに、警政署が主催する2025年第1次署務会報(会議)に出席した。(総統府)
頼清徳総統は20日、内政部の劉世芳部長や内政部警政署(日本の警察庁に相当)の張栄興署長とともに、警政署が主催する2025年第1次署務会報(会議)に出席した。頼総統は、「警察は正義の象徴だ。暴力を排除し、市民を守り、治安を維持し、交通安全を守り、社会の正常な運営と持続的な繁栄を実現させなければならない。警察は市民のシッターでもあり、警察の国家や社会、市民への貢献は非常に大きい」と述べた。以下は頼総統のあいさつの概要。
 
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地域や時間に関係なく、第一線で市民を守る警察官たちに心から感謝したい。同時に、警察官たちのこの一年間の働きにも感謝したい。政府は、劉世芳内政部長の支持を得て、詐欺対策、警察組織の改革、最前線で働く人々のケアなどに多くの心血を注ぎ、具体的な成果を上げてきた。
 
政府は引き続き、詐欺の被害状況を可視化する「打詐儀錶板」(詐欺対策ダッシュボード)やさまざまな啓発手段を活用し、市民が最新の詐欺の手法を理解し、騙されないための意識を強化し、被害を未然に防ぐことができるよう努力していきたい。しかし、「詐欺対策ダッシュボード」のデータによると、台湾で発生する詐欺事件は1日に500~600件に達している。
 
例えば1日500件とした場合、年間では約18万件余りになる。一方で昨年取り締まった詐欺事件は2,430件余りだ。つまり約90%はまだ努力が必要だということになる。このほか、データによると、詐欺グループによる詐欺被害額は年間1,825億台湾元(約8,646億日本円)になるが、摘発件数はわずか144億台湾元(約682億日本円)で、まだ大きな開きがある。
 
詐欺防止のデータを見れば、昨年の成果は前年(2023年)より良くなっているが、依然として大部分の目標について、警察側の努力が必要となっている。詐欺対策に取り組んでいる警察官には感謝しているが、引き続き努力をして欲しい。これまでは実際の取り締まり件数や摘発金額などを目標に設定していたが、今後は詐欺の被害に遭う市民を減らして国民を守ることを目標とすべきだ。市民が、詐欺事件が減少したと感じられれば、警察の評価も高まるだろう。
 
新しい一年も依然として多くの課題に直面するだろう。警察は引き続き組織犯罪の取り締まりや、デジタル能力の向上、国際協力の強化などを進める必要がある。銃器や薬物、詐欺はすべて反社会的勢力と関連しており、反社対策には継続的に取り組む必要がある。
 
最近、国民がミャンマーやカンボジアへの渡航後に拘束され、非人道的な待遇を受けたり、さらには騙されてタイに連れて行かれる事例が後を絶たない。内政部と警察署は対策を講じなければならない。また、国民に対してもこうした状況への注意を喚起するほか、行政院(内閣)に対策を検討させるつもりだ。春節(旧正月)が近づいているが、警察官や消防士、軍の関係者は旧正月期間中も引き続き持ち場を守らなければならない。こうした人々にとりわけ感謝したい。
 
 

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