台湾北部、台北市政府民政局では、日本占領時代の戸籍簿5,800冊余りをいまも保管し、その数は全国一となっている。この100年以上の歴史ある戸籍簿をみると、アヘン吸引の習慣や纏足(てんそく)の有無、跡取りの嫁として子どものときに出された養女など、現在にはない詳細な記載が確認できる。これらは貴重な史料として、「湾生」と呼ばれる1895年から1946年に台湾で生まれた日本人や、戦後に中国大陸から国民政府...