2024/11/22

Taiwan Today

政治

台湾、アジアで初めて同性婚合法化へ

2017/05/25
「台湾伴侶権益推動聯盟」は24日午後、記者会見を開いて憲法解釈の結果を歓迎。左から2人目は祁家戚さん。(中央社)
中華民国(台湾)の最高司法機関である司法院の大法官が24日、釈字第748号「同性の二人による婚姻の自由に関する憲法解釈」を発表、民法が同性婚の自由を保障していないことは違憲だと判断し、関連の機関が同憲法解釈文の公告後2年以内に関連の法律の改正もしくは制定を完了するよう求めた。中華民国(台湾)は世界で24番目、アジアでは初めて同性婚を合法化する国家となる。
 
台湾における同性婚合法化への歩み
 
1986年:同性愛運動の先駆者、祁家戚さんが同性婚の法制化を要求。
1996年:ゲイの作家、許佑生さんがウルグアイ国籍のGrayさんと台湾初の同性による公開結婚式を挙行。
2000年:祁家戚さんが訴状を以て同性婚の憲法解釈を申請したが、司法院大法官会議に受理されず。
2006年:民進党の蕭美琴立法委員(国会議員)が「同性婚姻法」草案を提出するも通過せず。
2011年:ゲイの陳敬学さんと高治瑋さんが、婚姻届が拒否されたことで台北高等行政法院(裁判所)に行政訴訟を起こす。同訴訟は2013年に取り下げられた。
2013年:祁家戚さんと男性のパートナーが台北市萬華区の戸籍事務所(日本の自治体の戸籍住民課などに相当)で婚姻届を拒否され、内政部(日本の省レベル)への訴願も却下されたことで行政訴訟を起こした。最高行政法院によって上訴棄却が確定した。
2013年:「台湾伴侶権益推動聯盟」が、「多元成家(様々な形の家庭)」を立法化する草案を提出、同草案には、同性婚を含む婚姻の平等権草案、パートナー制度草案、家族制度草案が含まれる。
2016年12月:尤美女立法委員らが婚姻の平等に関する民法改正案を提出、立法院での委員会審議を通過
2017年3月24日:同性婚の憲法解釈に向けた憲法法廷での口頭弁論が行われ、その模様がインターネットで中継された。
2017年5月24日:同性婚に関する憲法解釈の結果が発表された。大法官釈字748号解釈は、現行の法令が同性婚を保障していないことは違憲だとし、主務機関が同解釈文公告後2年以内に関連の法律を改正するよう要求。総統府は関連の行政機関に速やかな改正案提出を促すと共に、社会が理解、包容、尊重の態度で、自らと異なる意見を持つ人たちに向き合うよう呼びかけた。
 
 

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