中華民国軍にとって年に一度の「漢光演習実兵訓練」が8月22日に始まる。「実兵訓練」とは実際に兵士を動員した演習のこと。25日には蔡英文総統が陸海空三軍の統帥(最高司令官)として初めて自ら視察し、指導するもよう。しかし、国防部(日本の防衛省に相当)は演習計画についてまだ対外的に明らかにしていないため、蔡総統の視察についても認めていない。
「漢光演習」は中華民国軍にとって年に一度の重要な演習で、2016年度の戦闘訓練は「漢光32号演習」を中心に計画されている。4月、8月、並びに10月から11月に、陸海空三軍による合同作戦の形でそれぞれ「コンピュータ補佐指揮所演習(兵棋演習)」、「実兵訓練」、「軍種対抗訓練」が実施される。
新政権発足後、蔡英文総統は初めて三軍最高司令官の身分で「漢光演習実兵訓練」を視察、指導するもようで、国防部は今週、「実兵訓練」に関する計画を対外的に説明する予定。
軍部では先ごろ、今年の「漢光演習」とこれまでの演習の主な違いは、従来各軍種に属していた空軍の「天龍」訓練、海軍の「海強」訓練、そして陸軍の「長泰」訓練を「漢光演習」の第三段階にまとめて実施することだと説明した。また、三軍による合同作戦で対抗するパターンの訓練を行って「漢光演習」の強度と難度を引き上げ、国軍全体での防衛力を効果的に検証するという。