2024/12/26

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林行政院長、2017年度政府総予算案を蔡総統に報告

2016/08/09
行政院(内閣)の林全院長(首相)は8日、蔡英文総統に対して2017年度政府総予算案を報告した。蔡総統は、総予算が経済及び産業発展につながるかどうか、また総統選挙前の公約が予算分配に反映されているかどうかに関心を寄せた。蔡総統は特に、長期介護システムと食の安全への予算分配を重視している。写真は5日、台湾北部・桃園市の長期介護施設を訪れた蔡総統。(中央社)

行政院(内閣)の林全院長(首相)は8日、蔡英文総統に対して2017年度政府総予算案を報告した。総統府の黄重諺報道官によると、蔡総統は総予算が経済及び産業発展につながるかどうか、また総統選挙前の公約が予算分配に反映されているかどうかに関心を示した。

2017年度政府総予算案の内訳は、歳入が約1兆8,444億台湾元(約6兆日本円)で、前年比220億台湾元(約711億日本円)、約1.2%の増加。歳出は1兆9,980億台湾元(6兆4,600億日本円)で、同220億台湾元、約1.1%増加した。歳出から歳入を差し引けば、約1,536億台湾元(約5,000億日本円)の赤字が出ており、これに国債の元利返済約740億台湾元(約2,400億日本円)を加えると、合計で約2,276億台湾元(約7,356億日本円)の資金を調達する必要があるが、この赤字は国債を発行することによってまかなう。

今回の政府総予算案の特徴は、第一に「ゼロベース予算」の精神にのっとっていること。各機関が財政規律を厳守し、歳入と歳出の差額が前年度を上回らないように、また債務成長率が過去3年間の名目GDP平均成長率を上回らないようにしている。

第二に、限りある資源を有効に使用していること。政策の優先順位を明確にしており、例えばより多くの資源をスマート機械、グリーンエネルギー、国防産業などに投入するようにしている。また、国家レベルの投資チームを組織し、食の安全、長期介護システム、教育文化などの重点項目についても、より多くの資源を投入できるようにしている。

報告を受けた蔡総統は、第一に、総予算案が全体の編成上、経済や産業発展の具体的効果につながるように配慮されているかどうか、第二に、総統選挙期間中に発表した公約が、予算の分配において反映されているかどうかの2点について関心を示した。蔡総統は特に、長期介護システムと食の安全への予算分配を重視しているという。

そのうち長期介護システムにかかる予算は、前年度予算の約2.81倍に増加。また、食の安全については約20%増加している。このほか、「ゼロベース予算」の精神にのっとり、今回の予算編成では債務の未返済残高の累計が過去3年の平均GDPに占める比重が、前年度より約0.2%下がっている。

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