省エネルギーとCO2削減を推進している経済部（日本の経産省に相当）工業局は29日、同局が財団法人台湾産業服務基金会に委託して実施している、「製造業省エネ・CO2削減サービスチーム」が工場設備もしくはシステムのエネルギー診断を行い、改善を支援する取り組みについて説明した。それによると、同チームは2009年から2015年までの間に2,800カ所を超える工場を指導、年間でのエネルギー支出を85億5,000万台湾元（約273億1,600万日本円）節約し、CO2排出量を163万7,000トン減らすことに成功したという。
工業局によると、2009年から2015年までの間に指導した工場は2,800カ所を超え、提供した改善方法は約9,500項目に及ぶ。これらの工場は改善を経て、年間で原油換算量53万3,000キロリットルの節約と、12億7,400万キロワットアワーの節電を実現。エネルギー支出は85億5,000万台湾元節約され、温室効果ガスの排出量は163万7,000トン（二酸化炭素換算）減らすことが出来た。
工業局は、国内の自転車フレーム工場に対する指導ケースを例に説明。それによると、スマートメーターと電力使用のデータ監視システムの設置で、エネルギーの使用状況をリアルタイムで記録することを可能にした。さらに製造設備のエネルギー消費と冷却水システムの省エネ、空圧システムの効率アップ、圧縮空気漏れの減少など、工場全体の運転最適化に向けた様々な省エネ方法を追求することで、コストに見合った方法による省エネ・CO2削減を確実に実行できるようにした結果、消費電力は34万7,000キロワットアワー減少、温室効果ガスの排出量は605トン（二酸化炭素換算）減り、電気料金の支出も約650万台湾元（約2,075万日本円）減ったということ。