立法院(国会)の蘇嘉全院長(議長)は5日、立法院は日本占領時代に建てられた「台北州立第二高等女学校」の校舎を利用したもので、数多くの日本人卒業生たちが参観に訪れる場所だと指摘。日本占領時代の台湾で生まれ、戦後に日本へ引き揚げた日本人、いわゆる「湾生(わんせい)」にとって、その晩年に心のふるさとである台湾に戻ってくることは、封じ込めていた感情を解き放つようなものであり、「湾生」は台湾と日本の友情を結ぶ懸け橋だと述べた。
蘇院長は5日午後、与党・民進党の姚文智立法委員、立法院の林志嘉秘書長、外交部亜東関係協会の周学佑副秘書長らと共に、日本の田中和徳衆議院議員が名誉会長を務める「神奈川県日華親善協会」の訪問団一行による表敬訪問を受けた。
蘇院長は、立法院は日本占領時代の「台北州立第二高等女学校」、通称「第二高女」の校舎を利用したもので、これまでに多くの日本人卒業生が参観に訪れては、当時の青春の日々を懐かしみ、かつての校舎の面影探しをしていると説明。
蘇院長はまた、「湾生」にとって、その晩年に心のふるさとである台湾へ戻ってくることは、封じ込めていた感情を解き放つようなものだと指摘。自らがたどってきた歴史や記憶、思い出探しの過程を通して、改めて台湾を日本の人々に紹介していることから、「湾生」は台湾と日本の友情を結ぶ架け橋であり、両国民の距離を縮めているだけでなく、互いの理解を深める役割も果たしていると説明した。