蔡英文総統は23日、衛生福利部(日本の厚生労働省に類似)と外交部(日本の外務省に相当)が主催する「2016台湾グローバル健康フォーラム(Global health Forum in Taiwan)」に出席した。同フォーラムのテーマは「2030年へ向けて:グローバル・ヘルス・アジェンダ(Towards2030: A Global Health Agenda)」で、31カ国から、合計52人のパネラーと、台湾の各領域の専門家ら合わせて約900人が出席した。中華民国(台湾)の国交樹立国であるスワジランド王国、ナウル共和国、ソロモン諸島、マーシャル諸島、エルサルバドル共和国、ツバルなどの国々も、衛生担当大臣を派遣して参加した。
蔡総統は冒頭のあいさつで、「2030年にはより多くの国同士で人や貨物の往来が行われる。それは感染症や疾病の脅威がより高まることを意味している。すべての国々が重大な責任を負い、疾病対策に協力して取り組まなければならない。もし台湾が、世界の疾病防御システムの中に組み込まれなければ、そのシステムは非常に重要な主力を欠くことになるだろう」と述べた。
蔡総統はまた、「台湾はこの数十年間で大きな進歩を遂げており、世界のコミュニティーに対して実質且つ効果的な貢献ができるようになっている。台湾は、他国の医療スタッフの育成に協力したいと考えており、例えば東南アジア諸国の医療スタッフの医療訓練を台湾で受け入れることも、政府が掲げる『新南向政策』の重点の一つだ。人道支援を強化することで、国際社会との対話の窓口とし、より完全な疾病予防のシステムを確立していきたい」と期待を寄せた。
蔡総統は「台湾の準備はできている」とし、国際社会と協力するための機会を台湾に与えてくれるよう各国に呼びかけた。(中央社)