政治
「沙崙緑能城計画」始動、風力発電が6千億台湾元以上の投資もたらす
2016/11/07
林全行政院長(中央左)、頼清徳台南市長(中央右)らが6日、「沙崙緑能科学城」同計画の始動を宣言した。(中央社)
台湾南部・台南市の「沙崙緑能科学城(沙崙グリーンエネルギーサイエンスシティ=Shalun Green Energy Science City)」計画が6日に始動。科技部(日本の省レベルに相当)は、太陽光発電2カ年計画と風力発電4カ年計画からスタートし、2025年には風力発電だけで年間140億kWh(キロワットアワー)を発電できると予想、累計では6,100億台湾元(約2兆日本円)を超える投資がもたらされるとしている。
科技部の楊弘敦部長(大臣)は、中華民国(台湾)における2025年に向けてのエネルギー政策の目標は、エネルギーの安全性、持続可能な環境、グリーンエコノミーのいずれにも配慮したバランスの取れた発展を原則に、安全かつ安定的で、効率よく汚染の無いエネルギーの需給体系を築くことであり、「沙崙緑能科学城」の建設はこの目標に向けて大きな一歩を踏み出すことだと説明した。
「沙崙緑能科学城」は台湾高速鉄道・台南駅の付近に位置し、中心となるエリアは22.77ヘクタール。エリア内には「緑能科技聯合研究センター」と「緑能科技モデル区」が設置される。
「緑能科技聯合研究センター」では国内の学術機構、法人、国営事業及び産業界を結びつけ、太陽光発電2カ年計画及び風力発電4カ年計画からスタート。「創能(エネルギーの創出。太陽光発電、風力発電など)」、「儲能(エネルギーの貯蔵。燃料電池など)」、「節能(省エネルギー。グリーン建築など)」、及びシステムの統合(スマートグリッド)を四つの軸として、産業発展のニーズに応えていく。
「緑能科技モデル区」は科学技術の研究成果の検証とデモンストレーションの場所。同区内の建築物はすべてスマート化、グリーン建築などの精神を以って建てられる他、研究成果を商品化する前の原型製作、応用テスト、及びシステムの検証などをここで行なうことにしている。