台湾南部・高雄市は11日、ジェンダーの平等を実現するため、2015年5月20日に全国に先駆けて同性パートナーシップ登録を開始したのに続き、全国で初めてとなる「同性パートナーシップ登録証明カード」の発行を開始した。
高雄市民政局の陳淑芳副局長によると、従来同市が発行していた同性パートナーシップを証明する公文書は携帯に不便だったが、今回発行することになったカードは国民身分証(IDカード)と同様、携帯に便利で、医療機関にとってもパートナーに連絡を取る際、すぐに緊急連絡先を知ることができる。
高雄市三民区第二戸政事務所によると、11日までにカードの発行を予約した同性カップルは32組。そのうち1組の女性のカップルは、高雄市でカードの発行を受けるため、わざわざ前日に中国大陸の広州市から帰国して駆け付けたという。
高雄市が発行する「同性パートナーシップ登録証明カード」には、本人の基本情報とパートナーの氏名が記載されている。役所が発行する証明書の実用性と、携帯の利便性を兼ね備えたもので、同性のパートナーにとっては生涯を共にするという誓約と愛の証明にもなる。
高雄市が実施する同性パートナーシップ登録は、カップルのうちどちらか一方が高雄市民である必要がある。同市ですでに登録を行ったカップルは、国民身分証を持参し、国民身分証と同規格の写真データを提出すれば、高雄市内にある「戸政事務所」(戸籍関係の行政を担当する市の機関)で「同性パートナーシップ登録証明カード」の発行を申請することができる。