蔡英文総統は「世界人権デー」となった10日、財団法人台湾民主基金会が主催する「第11回アジア民主人権賞」の授賞式に出席した。今年の同賞は、「非自発的失踪に反対するアジア連盟(AFAD)」に贈られた。
蔡総統によると、AFADはボーダレスな人権保護組織で、東アジア、南アジア諸国に会員組織を持つ。以前より強制失踪反対に関する提唱や遊説活動を行っており、国連による「強制失踪からのすべての者の保護に関する国際条約(2006年)」採択を促進してきた。蔡総統はその上で、「強制失踪問題」で最もよく見られるのは政治的迫害であり、台湾もかつては大勢の人が「失踪させられる」という権威時代を送ったことがあると述べた。
蔡総統は続けて、あの最も暗黒であった時代、AFADのような多くの国際人権組織が海外から台湾の人々を支援し、台湾は権威的な閉ざされた世界から一歩ずつ抜け出していったと説明した。
蔡総統は最後に、「台湾はAFADとより密接な協力関係を築き、アジアや世界で展開する強制失踪反対運動でより多くの貢献をしていきたい。また、アジアの民主基金会や全世界の市民社会と、自由、民主、人権などの分野で、より多くの具体的な交流と対話を展開していきたい」と抱負を語った。