アジア開発銀行（ADB）は、台湾の2016年と2017年のGDP成長率の予測値を上方修正した。第3四半期のGDP成長率が大幅に増加したことや、新政権が、選挙で停滞していた計画の実行に着手し始めたことが主な要因という。
アジア開発銀行は13日、「アジア経済見通し2016年補足版」を発表した。それによると、台湾のGDP成長率予測値は、2016年が1.2％、2017年が1.6％だった。
アジア開発銀行は、台湾経済が年末に向けて、依然として回復傾向にあること、民間と政府の支出増加によって、内需拡大を支えていること、投資が改善していること、第3四半期のGDP成長率が前年同期比2.1％増加したことなどがGDP成長率予測値の上方修正につながっているとしている。
さらに、中国大陸からの半導体の需要増加の恩恵を受けて、台湾の製品やサービスの輸出が拡大したことも、アジア開発銀行が台湾の2016年GDP成長率予測値を上方修正したことの要因として挙げた。
また、2017年のGDP成長率予測値を上方修正したことについてアジア開発銀行は、新政権が選挙期間中に停滞していた一部の計画に着手し始めて、投資家や企業の景況感が上向いていると説明した。