西アフリカのサントメ・プリンシペ民主共和国と中国大陸は26日、中国大陸の北京にて国交回復に関する共同声明に署名した。これに対する中華民国政府の声明は下記の通り。
サントメ・プリンシペ民主共和国は財政上の困窮に直面しており、且つ中国大陸はこれに付け込み、いわゆる「一つの中国」原則を持ち出し、中華民国(台湾)とのあらゆる政府関係を打ち切ることを条件に、同国が必要とする経済、社会の発展及び民生上の需要を「全面的に支持し、支援する」ことをサントメ・プリンシペに約束した。双方は12月26日、中国大陸の北京において国交関係を回復させる旨の共同声明に署名した。サントメ・プリンシペ政府が、中国大陸が仕掛けた「金銭外交」に惑わされ、中華民国が長年サントメ・プリンシペの国民の公衆衛生や福祉に対して行ってきた大きな貢献を無視したことに対して、中華民国政府は強い失望と遺憾の意を表明する。
中華民国が一つの主権独立国家であるという事実は、サントメ・プリンシペと中国大陸の国交回復に関する共同声明に盛り込まれたいわゆる「一つの中国」原則によって一方的に否定されるものではない。中華民国は責任感ある国際協力パートナーとして、今後も全力で国交樹立国との緊密な協力関係と友情を深めていく。
外交部(日本の外務省に相当)及び中華民国が世界各地に配置するすべての在外公館は、引き続き管轄地域における警戒を強め、国際社会における中華民国の活動に圧力を加えようとする中国大陸の動きに厳重な注意を払い、国家の尊厳と国民の利益を守るべきである。国家の生存と発展の空間を維持し、保護するという中華民国政府の信念と決意は、外部からの圧力によって揺らぐことは絶対にありえない。